-- 緑水晶2 --

さっそく理科室へ落ちついた紺野先生は、通りがかりの生徒たちを集めて観察会をはじめ、ルーペで水入りの水晶を見せてくれた。透徹った鉱物のなかを気泡が移動する。次に、食べられる石があるよ、と云って紺野先生が皆に配ったのは、実は鉱物ではなくて水晶柘榴だった。(長野まゆみ『夏帽子』)