-- パープルフローライト --

まもなく博士たちは森の本体にはいっていた。そこはまさに魅惑の世界だった。まわりの水晶の樹には、苔がガラスのような格子となってたれさがっている。空気は外界よりいちじるしく涼しく、あらゆるものが氷で包まれているかのようだったが、頭上の樹の天蓋からは、光がたえまなくたわむれて差しこんでくる。(バラード『結晶世界』)