-- 孔雀石 --

今までの赤い瑪瑙の刺ででき暗い火の舌を吐いていたかなしい地面が今は平らな平らな波一つ立たないまっ青な湖水の面に変りその湖水はどこまでつづくのかはては孔雀石の色に何条もの美しい縞になり、その上には蜃気楼のようにそしてもっとはっきりと沢山の立派な木や建物がじっと浮かんでいたのです。(宮沢賢治「ひかりの素足」)