2月1日

Photo Gallery内のデジカメコーナーに昨日撮ってきた山梨県立科学館の写真をアップしました。デジタルだと処理が楽なので早いです。まだ御覧になっていない方はこちらからどうぞ。私の写真はごく一部しか撮っていませんので、科学館内がどのような造りになっているのかわかりにくいと思います。山梨県立科学館のHP内に展示室の説明がありますので、リンクをはっておきます。興味のある方は見てみてください。感想などは明日以降アップしていく予定です。

最近このサイトのメインが画像関係になってしまい、サイトをわけようかなと思いはじめました。自分としては本やテキスト関係についてももっと取り組みたいのですが、ここの中だとどうもやりにくいです。思いきってこちらを写真・コレクション・デザインやFlashなどビジュアルを重視した内容にして、別なサイトをテキストメインにする方がいいのではないかと感じています。デザインを重視するとそちらにエネルギーが集中してしまい、テキストを書く前に力尽きることが多いのです。今までは渾然一体な雰囲気でやっていましたが、そろそろ限界かもしれません。学業関係ももっと真剣に取り組みたいし、テキストサイトを作ろうかなと気持ちが傾いています。


2月2日

ただ今風邪の一歩手前状態です。薬を飲んで栄養剤も飲んで安静にしているのですが、喉は痛いしどことなくだるいです。体調と勉強を優先させたいのでプラネタリウム覚え書きはもう少しお待ちください。まとめて書く時間の余裕がないので、細切れに書いていくことになるかと思います。科学館ではまたクリスタルキットを買ってしまいました。今度は透明なものを作ります。他には発掘体験セットなるものも購入。土に埋まっている恐竜の骨格標本(もちろん石膏で作られたレプリカ)を掘り出すという代物なのです。これも体調がよくなり次第取りかかるつもりです。くだらないのだけど、見ると素通りできなくてついつい買ってしまう私なのです。これらの商品を販売している会社のホームページを見つけたのですが、商品紹介が全くないですね…。残念。富士コスモサイエンスのHPはこちら→


2月3日

富士コスモサイエンスのホームページからリンクされている奇石博物館をのぞいていたら、すごく行きたくなってしまいました。日帰り旅行は疲れるけれど、頑張って出かけてみようかしら。調べてみたら瀬名秀明が『奇石博物館物語』という本を書いていることを知りました。何事も、ちょっとずつ繋がっているみたい。この本はぜひ読んでみたいので探してみることにしましょう。私の鉱物熱ですが、冷めるどころかますます高まっています。よくお世話になっているディーラーさんと「ロシア産の透明な蛍石はよいですよね」とか「アルプス産の薄い煙水晶のポイントを探しているのです」等々、オタクな話しで盛り上がっています。今手もとにある石は先日写真をアップしたロシアの水晶とアルプス産の透明なクラスター(私はアルプス水晶好きなのです。このクラスターは小さくて鋭くて冷ややか。私は冷たくて上品な石に弱い)、あとはハート型に磨かれたラピスラズリ。これは少年の青い心臓。ラピスははっきりいって興味のない石だったのですが、これにはクラリときて買ってしまいました。


2月4日

放送大学の面接授業のため朝から晩まで学校に缶詰でヘロヘロです。プラネタリウムの感想はアップするのにもう少し時間がかかりそうです。今は下書きメモ程度の状態。メールも順々に返信していってます。いつも遅くてごめんなさい。今日は電車の中で伊東俊太郎・広重徹・村上陽一郎『改訂版思想史のなかの科学』を読了。コンパクトにまとまっていて、かつポイントは押さえている一冊です。科学の思想史の教科書といってよいかもしれません。今回は急いで読んだので、時間のある時にでもまた読み直したいです。


2月5日

面接授業、なんとか終わりました。疲れた…。後数日は壊れているかもしれません。英語の勉強で手こずっている私に、同居人が『萌える英単語 もえたん』を買ってきてくれました。嫌がらせでしょ、これ。とはいうものの「アレゲな人々が、英単語帳を作っているらしい。」といきなり自虐ネタからはじまるこの本、結構笑いながら読んでします。同居人はついでによしながふみの最新刊『それを言ったらおしまいよ』も買ってきたので次に読ませてもらいました。同居人は『西洋骨董洋菓子店』を読んでよしながふみにはまったらしく『愛すべき娘たち』も発売直後に買ってきました。『愛すべき娘たち』はよい作品ですね。ヒューマンドラマとしても深みがあると思います。これはともかく『それを言ったらおしまいよ』はホモものですよ、さすがに買わないだろうと思っていたのに家にあって、私の予想以上によしながふみにはまっていることが伺えました。私はやおい系は体質的に受け付けない人なのですが、よしながふみは単なるエロではなく内容がきちんとあるので嫌悪感はないです。でもね、何なのこの描写は?モザイクいらないの?いらないの?ここまでしっかり描かれると笑えるけど、いいのかよと内心思いました。いろんな意味で表題作が一番印象に残りました。あとは藤崎竜の短編集『DRAMATIC IRONY』もようやく読みました。好きなのは「DRAMATIC IRONY」と「milk junkie」。26日発売の青丸ジャンプに藤崎竜がポスターが描くそうですが、そろそろ復活なのでしょうか。なんにせよ、久しぶりのお仕事情報でうれしいです。


2月6日

頑張って学校へ行った自分へのご褒美として、久しぶりに新刊書店で本を買いました。欲しい新刊がたくさんあったけど、予算は2千円までと決めて本当に自分に必要な本を厳選しました。そこで選んだのがこの2冊。吉田篤弘『針がとぶ』(新潮社)とウィリアム・ギブスン『クローム襲撃』(ハヤカワ文庫)。『針がとぶ』は図書館で済ませようと思っていたけど、店頭で手に取ってみたら「買わねばならない」と思ったので購入。ギブスンはこの頃SFな気分なので選んでみました。『ニューロマンサー』を超えるものはもう書けないだろうけど、やっぱり好き。最初の『記憶屋ジョニイ』が黒丸尚訳で泣けてくる。ギブスンは黒丸訳が私は好き。

今回は買わなかったけど手に取ったものに小川洋子特集のユリイカがありました。私は昔から小川洋子が好きで最新刊以外は残らず読んでいますが、正直ユリイカで特集を組まれるほどメジャーになるとは思っていませんでした。『博士の愛した数式』でかなり知名度が高まったのだろうけど、作風が幅広いタイプではないし一部の人から好まれて読み続けられるだろうと勝手に思っていました。『博士の愛した数式』も読みたいのだけど、図書館で借りようとしたら30人以上予約待ちのようなので諦めました。時間があればジュンクにでも座り読みしに行くかもしれません。小川洋子の作品の中でマイベストは『密やかな結晶』なのですが、『博士の愛した数式』はこれを超えるのでしょうか。他に愛着がある作品は『薬指の標本』『余白の愛』『完璧な病室』『刺繍する少女』『冷めない紅茶』『寡黙な死骸みだらな弔い』。ほとんど全部初期のものだわ。最近の本では『貴婦人Aの蘇生』は駄作だと思うし読んでがっかりしたのですが、『沈黙博物館』や『偶然の祝福』などはわりと気に入っています。そういえば『凍りついた香り』は数学が出てきていたな。これが発展した形が『博士の愛した数式』?定まった世界観から逸脱する作品は書かない作家だから、その世界観が好きであればあんまりはずれはないと思います。ユリイカは今回は買わなかったけど、そのうち手に入れるつもりです。

とこんな感じで久しぶりに本屋をうろうろして新刊を買って栄養補給をして家に帰ってきてみたら、ダンセイニの『影の谷年代記』『牧神の祝福』+送料が2300円だったので注文してしまいました。どちらも最近私が気に入っていて集めている月刊ペン社の妖精文庫。この値段ならお得だし…と誘惑に負けて買ってしまいました。つつましく暮らすとの誓いは何処へ?本屋ではとある本と著者との出会いがあったのですが、話が長くなるのでまた明日にでも。


2月7日

山本義隆『磁力と重力の発見』(みすず書房)
一ヶ月ほど前のこと、御茶の水の三省堂の理学書コーナーをうろうろしている時に平積みされている『磁力と重力の発見』を見かけました。全3巻という大著で、大佛次郎賞をはじめ数々の賞を受賞していることもあり、大々的に取り上げられていました。最近久しぶりに科学史関連の書籍を読んでいるところだったので興味を持ち、ぜひ読んでみたいと思いました。調べてみたら近所の図書館にあることがわかり、さっそく予約。連絡が来るのを楽しみに待っていました。

そんな状況のなか、先日の池袋リブロでその衝撃は襲ってきました。やはりここでもコーナーが設けられていたのですが、そこにはさらに新聞記事の切り抜きが添えられていたのです。私はその新聞記事の写真を見て卒倒しそうになりました。「や、山本先生…(絶句)」。そう、それは私が駿台予備校で何回か授業を受けた山本義隆先生だったです。見間違えのない容貌。数学者の秋山仁系といえばわかりやすいでしょうか。直接の講師ではなかったので印象がやや薄かったのとこうした本を著すのは大学教授に決まっているという私の先入観で、著者があの山本先生だと全く気付いていなかったのです。

ここから先はどうしようもなくマニアックなネタになるのでわかる人はごく一部かもしれません。私の通っていたコースの物理講師は確か坂間勇だったと思います。はっきり覚えていないのは、ほとんど彼の授業には出ていなかったからです。なぜ出なかったかといえばそれは彼の授業についていけなかったから。どんな授業をしているかを知りたければ私が受験生だった時代にすでに「大好評につき絶版中」と言われていた『坂間の物理』を開いてみればよくわかります(年上の人から譲り受けたので、私は絶版のこの本をもっていました。しかし私が持っていても仕方がない参考書だったので、結局隣の男子生徒にあげてしまいました。)数学的に高度すぎて私のような人間はついていけないのです。物理の本質を突いているのだろうけど、私には難し過ぎました。結局坂間先生の授業は放棄し、他のコースのごく普通の授業にもぐるようになりました。山本先生の授業も数回出てみたのですが、時間の都合がつかなかったのでこれは諦めました。坂間先生の授業についていけるというのは私の周りではある種のステイタスで見られていたような気がします。少なくとも脱落者は私だけではありませんでした。しかし熱心なファンが多いのも事実で、目に見えて生徒が減っていく教室の中、何も変わらず授業をする坂間先生の授業に通い続ける人もいました。あの『坂間の物理』はすごかったなと懐古に浸りながら何気なく検索してみたら復刊ドットコムで復刊投票が行われていることを知ってびっくり。まだ票は少ないようだけど、みなさん熱心なファンばかり。こんな受験参考書まで復刊投票がされていることに驚きました。おまけになんと坂間勇ファンサイトを発見。 わお、インターネットはすごい。懐かしい気持ちであちこち見回ってしまいました。

山本先生に関しては「ものすごい天才だったが全共闘のことがあって大学に残れなくて予備校講師をやっている。でも本当はそんな器ではない」という話しを通っていた時にちらっと耳に挟んでいたのだけど、その時は「へえ、そうなの」と特に何も思わないで聞き流していました。そのことを今、急激に思い出しました。調べてみたら全共闘関連の本も書いているようなので、これもそのうち読んでみるつもりです。駿台時代は接触も少なく名前と顔を知っている程度の先生だったけど、6年近く経ってから私の中で大きな存在を占めるようになりました。『磁力と重力の発見』を読むのがとても楽しみです。予約して一ヶ月経つのにまだ連絡が来ないのでおかしいなと思って調べてもらったら、なんと5人も予約者がいることを知ってびっくりしました。普通の区立図書館なんですよ、こんな専門書読みたいのは私の前に借りている人だけだと思っていたのに5人もいるなんて…。でもそれだけ人々の関心を引いているということなのでしょう。私がこれを読むのはもう少し先のことになりそうです。

ここで少し、自分のことについて。サイト開設当初はよく言っていたので昔から来ていただいている方には重複の話になってしまうかと思いますが、私と物理との関係について。私はほんの2ヶ月ほど、ある大学の物理学科へ通っていました。結局そこを中退して、通信制の放送大学へ進んだわけです。私は高校を中退して大検を取って大学へ進みました。これだけでも「あらまあ」という感じなのですが、実は物理は独学で、高校で一度も習ったことがありません。私の通っていた高校のカリキュラムの都合で理科は二つしか選択できなくて、私は生物と化学でした。学校になじめなくてつらくてつらくて、高2の冬に親や親戚と大喧嘩をした末にやめました。その言い分が「中退する。物理の勉強をしたいから、独学して大学へ行く。」無茶苦茶すぎて笑ってしまいますが私は主張を曲げず、登校拒否で通っていなかった高校から飛び出すことに成功しました。そして高2の12月にはじめて物理の教科書を手にし、力学の一ページ目から勉強をはじめたのです。

こうした付け焼き刃的な勉強方法だったので、今となっては物理はすっかり頭から抜け落ちています。センター試験の問題すらまともに解くことはできないでしょう。今ならよくわかるのですが、私には物理のセンスがからきしありませんでした。数学も学校で習ったのが数I・Aまでで後は独学で、全く理解できていませんでした。それでも物理をやりたいと当時の私は思っていたのです。結局入試程度ならなんとか誤魔化せて物理学科にかろうじてひっかかりましたが、あのまま大学へ通っていてもつらいだけだったでしょう。やめたのはこうした問題ではなく、別の理由だったのですけど。

相変わらず人生の底辺をさすらっている自分を苦々しく思ってはいますが、それでも私は放送大学へ進んだことは後悔していません。物理を勉強したのは壮大な無駄だったわけですが、でもやっぱり無駄ではないのです、自分の中では。当時の私は物理の勉強を通じて自分を少しずつ取り戻していました。無気力で何もしたくなかった中、唯一目標を持って取り組める事柄でした。4年ほど放送大学で学び、インターネット世界に深入りし、あちこちたくさん彷徨いました。興味も目まぐるしく移りかわり見ている人を呆れさせました。これは私の気質なのでこれからも変わらないとは思うのですが、気分的には一周して、今ようやく原点へ帰ってきたような感じです。世渡りが下手というより自分で首を絞めるタイプなのでこれから先も当分底辺をさすらっていそうですが、そんな自分を憎みそして愛おしみつつ、これからも地道に頑張っていこうと思っています。こんなに長い文章を読んでくださってありがとうございました。『磁力と重力の発見』はここ2年ほどまたやる気をなくして無気力状態だった私を元気づけてくれそうです。


2月8日

SX-70がついに我が家に
タイトル通り、ついにポラロイドカメラSX-70ソナーが我が家にやってきました。それも運良くタダで。なんてラッキーなんでしょと舞い上がっています。研究室の大掃除をした時に物置からSX-70が出てきたけどいる?と父親から連絡があったので、速攻返信して譲ってもらったのです。それが昨日届いたのですが、状態も非常によく動作も完璧で、袋と説明書もついていました。この説明書というのが本当にうれしいです。タダでもらえるからどんなにボロボロでもいいやと思っていたのに、こんなに状態がいいものが送られてきてうれしい誤算でした。SX-70はずっと欲しくて去年オークションで5回以上入札していたのですが、いつも負けていました。値上がりしすぎだよ…と毎回涙ながらに身を引いたものです。でもこうして手に入ったのだから、去年無理して買わなくてよかったと今は思っています。さっそくフィルムを装填して2枚ほど撮影してみました。うん、いい感じ。これは遊べます。この勢いでカメラ紹介コーナーにSX-70をアップできるかもしれません。

読了本
井上トシユキ『2ちゃんねる宣言』文春文庫PLUS(さらっと流し読み。宮台とひろゆきの対談とか、突っ込みたいところはあるけれど今回はパス)、黒川利明『ソフトウェア入門』岩波新書(これはなんだか面白くなかった。異論があるというより内容がつまらなくて興味が湧かない。すぐに退屈して右手でMacを操りつつ読み切った)。


2月9日

ウィリアム・ギブスン『クローム襲撃』を読了。短編の出来はマチマチかもしれませんが、私はギブスンが好きなので一通り楽しく読めました。これを読んだら、なんだかまた『ニューロマンサー』を読み直したくなってきました。『ニューロマンサー』はいつか原書に挑戦してみたいです。

70年代に出版された好きな画家の洋書を発見。当然今は絶版。この人の作品は日本ではまとまった画集として出版されていないはず。欲しいが、さすがに買えない…。ネットをやめれば、欲しいものもあまり見つからずにここまで物欲が暴走することもないだろうと思う今日この頃。


2月10日

手打ちうどんに挑戦
昨日突如男の料理パワーが爆発して、2時間煮込んで割下を作っただけではなく、手打ちうどんまで作ってしまいました。手打ちうどんを作るのは初めてです。ネットのレシピを参考にしながら、薄力粉と強力粉を混ぜて塩水と一緒に捏ねました。パン生地と違ってイーストを入れていないからとても捏ねにくい。捏ねるというよりは拳で叩くということを繰り返しなんとかまとめてラップをし、布団の間に挟んで生地を寝かせます。ここまではよかったのですが、伸ばして切るところで失敗してしまいました。キッチンが狭くてきちんと伸ばせなかったのと、細く切ったつもりでも大雑把な性格が出てしまいきしめん並の太さに切ってしまったのです。あまりに太すぎて、中まで火が通らないうちに外側が溶け出してきてなんだかすごいことになってしまったので、芯が残っていたけど仕方なく鍋から引き上げて食べてしまいました。まずいというほどのものではありませんでしたが、「おいしい!」というわけでもありません。私の初めての手打ちうどんはこうして失敗に終わりました。割下はおいしかったのに…。谷中には手打ちうどんを打っているお店があるので、今度そこからうどんを買ってきておいしい手打ちうどんの勉強をしたいと思います。

生地を寝かせている間にポラロイドカメラを片手にふらりと散歩に出る。ときどき立ち止まってシャッターを切り、ゆらゆらと像が浮かび上がるのを眺める。機械に遊んでもらっている感じで楽しい。今は一眼レフにフィルムを入れても使いきれなくて現像に出すことができない。だから、こうして写真を一枚一枚その場で確認できるポラロイドがとても便利。結局フィルム1パック分写真を撮ってしまった。なるべく早くスキャンして、公開できればと思う。散歩の途中でいつもの茶房へ寄り、お茶を購入。ついでに往来堂書店で雑誌「ku:nel」(クウネル)を購入。ベルリンで本を探す特集を読んでいると、私も外国の古本屋へ行くたくなる。あとは岡尾美代子さんのポラロイド写真もよい。この雑誌は結構好きなので、たまに買っている。これを手に取りながら周囲を見回して、妙にお洒落な本が増えたなと感じだ。乙女ブームがきっかけなのか何なのか知らないけれど。基本的にこうした本は好きだし自分もやっていることは結局変わらないのだけど、改めて眺めてみるとどこかにひっかかりを感じてしまう。別に嫌なわけではないけれど、こうした流れが悪いって言いたいわけでもないけれど。でもほんのちょっと、居心地が悪い。


2月11日

新しいサーバと契約してしまった。かなり衝動的。どのみちこういう流れになるだろうとは思っていたけど、もう少し他のところを見回ってからでもよかったのではないかと思ったりもする。でも思い立ったら即行動の私なので、勢いのまま契約してしまった。今はサイト製作に取り組んでいる場合ではないので、手をつけはじめるのは春以降だろう。とりあえずはサーバを確保して、少しだけ前進した感じだ。新しいサイトは、こことは雰囲気の異なるものにしようと思っている。内容もテキストや本中心にして、あとはMovable Typeも導入して、サイト製作を通じてCGI設定なども覚えていきたい。ここが夜の世界なのに対し、新しいサイトはもう少し光のある場所にしたいと思う。作るのがこういう人間なので、どの程度実行できるかはわからないけれど。別サイトを作ることにより、こちらで思う存分イメージと戯れる空間を追求していくことができると思う。それも楽しみ。

言問通り沿いの「松屋書店」が2月末日で閉店してしまう。駅から家までの帰り道の途中にあるということで、たびたび立ち寄っている書店だった。本はたまに文庫を購入する程度で買うのはほとんど雑誌だったのだが、帰り道に書店があるというのはなんとなく心の支えだった。いつでも気軽に立ち寄れてとても便利だったのに、閉店してしまうのは本当に寂しい。一身上の都合ということで詳しい事情はわからないが、17年続いたという松屋書店は谷中から消えてしまう。あまり愚痴めいたことは書きたくない。帰宅を急ぎながら本屋の前を通り過ぎるいつも通りの風景も、残りわずかとなってしまった。


2月12日

昨日の話しの続き。実はムームードメインで独自ドメインを取ってしまった。別にそこまでする必要もないのだろうけど、1000円以下でドメインが取れるなら試してみようかと。汎用jpドメインの取得は遅れていてサービス開始は3月からとのことでそれまで待とうかと思ったが、別にjpにこだわっているわけではないしと結局申し込んだ。これだけ安いと、独自ドメインを取る人は多いのだろうか。

『針がとぶ』吉田篤弘(新潮社)
こういう本は本当に好き。買ってよかった。吉田篤弘は小さな謎をビーズのように繋げて話しを作るのが上手い。クラフト・エヴィング商會自体は私にとっては初期の魅力が薄れてしまい、以前ほどは関心を持てない。今の本や装丁も嫌いではないが、薄まったなと感じることがたびたびある。だが吉田篤弘の小説世界は魅力的なので、これからも本を買い続けるつもり。それにしても最近の読書日記の薄さは何なのだろう。読書日記に費やす時間とエネルギーがないからだと思いたいが、きっとそればかりでもないのだろう。余談だが初めてタイトルを見た時、私はフォコンの写真「飛ぶ紙」のごとく銀色に輝く針が部屋の中を飛び回っている光景を思い浮かべてうっとりした。しかしこの「針がとぶ」というのは当然レコードのことである。いくらレコードになじんでないとはいえ、なんでこんな突飛な想像をしてしまったのだろう。


2月13日

昨日の帰り道、茶の愉で紅茶を購入。ここは初めてだったのですが、予想以上に種類が多く価格も結構手ごろだったのでこれからたびたび立ち寄るかもしれません。今回購入したのは「チョコトリュフ」と「アップルチャイ」。どちらもミルクティーにするとおいしいとのこと。チョコトリュフを試してみましたが、まあまあという感じでしょうか。普段使いにするなら問題はないと思います。

それにしても最近日本茶を買っていません。私は日本茶にはこだわりがあって、まずいのは飲みたくないしと思っていたらなんだか全然買えなくなってしまいました。こうなったら最後の手段として京都から取り寄せようかしら。二条通りにある明治8年創業の小さな茶舗が私は大のお気に入りです。ここのお茶は本当においしい。もうすぐ新茶の季節だし、本気で取り寄せを考えています。京都へ出かけたら三月書房で本を買って、例の茶舗でお茶をまとめ買いし、さらにライト商會をひやかしに行くというのが私の定番コースです。もちろんこれ以外にもあちこちうろちょろ立ち寄ります。ああ、また京都に行きたい…。

そういえば明日はバレンタインとか。去年はデパ地下でバイトをしていたのでこの時期は毎日狂ったように食べ歩いていましたが、今年はそれどころではないので何一つ食べていません。私は余裕がなくていっぱいいっぱいの毎日だし、同居人に何か買ってきてもらおうと思っていたら学会準備で朝から晩まで家にいないほど忙しいし、今年はチョコにありつけなさそうです。毎年この時期はどれを食べようかとわくわくするほど楽しみなんですけどね。

現在ル・グインの『言の葉の樹』を読んでいます。たぶん明日までには読み終わるはず。


2月14日

チョコレートにありつけないのが悲しくて、スーパーで安い板チョコを買ってきてチョコクッキーを焼いてみました。細かく刻んで生地に混ぜて、飾り用に大きめに刻んでおいた分を上のっけて焼くだけです。試食してみたら、無駄に甘いアメリカンテイストに仕上がってました。たまにはこんなのもよいかも。ミルクと一緒に食べるとおいしいです。

最近予定をちっともこなせなくてかなり凹んでいます。やらないといけないことが山ほどあるのに、全然片付けられません。はかどらないから落ち込む、落ち込むから余計はかどらないという悪循環です。あまり気分がはかばかしくないので、石を手もとにたくさん並べて時々眺めては和んでいます。今並べてあるのは白い母石にほんのりレモンイエロー色の透明結晶が美しいスペイン産のセレナイト、ぽってりと厚みがあるロシア・ダルネゴルスク産のカルサイト、同じくロシアの無色透明な蛍石、スモーキークォーツの上にオレンジ色のスペサルチンが乗っているかわいらしい中国産の結晶、一枚の花びらのように淡く透けるはかないピンクのブラジル産クンツァイト。この頃鉱物コレクションの置き場所に困るようになってきました。いつの間にこんなに増えてしまったのやら。蔵書が多く、そこに加えてカメラや謎のガラクタ、古い印刷物やら切手、さらには石まで積み上げられている私の部屋はとてもおかしなことになっています。


2月15日

PHOTO GALLERY内にポラロイド写真をアップしました。ポラロイド写真は銀塩カメラやデジカメでは決して出ないペラペラした安っぽい色が楽しいです。私がもらったカメラはSX-70ソナーなので自動的にピントを合わせてくれるのでとても使いやすくて気に入ってます(暗かったりコントラストが低かったりするとブレたりしますけど)。まだポラロイド初心者なので、これから頑張って腕を磨いていきたいと思います。

 

 

 

 

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