1月17日

『東京大学コレクションXIV クランツ鉱物化石標本』
以前クランツ鉱物化石標本コレクションを見に東大の博物館へ行きました。地味だけど個人的にはすごく好きな展示で、先日図書館でたまたまこの本を見つけてつい借りてきてしまいました。クランツ商会というのはドイツの老舗の鉱物・岩石・化石標本の取り扱い商です。設立は1833年。このクランツ商会も調べると面白そうです。ミネラル好きとして、鉱山学校やらこういう商会は大変気になります。この本自体は写真が少なく半分ほどが鉱物標本リストなので、どちらかというとマニア向けかもしれません。さすがに私もそこまでディープな読者ではないので、お茶を飲みながらぱらぱら眺めた程度でした。

実はクランツ鉱物化石標本展で一番すごかったのは、数百個に及ぶ木製の鉱物模型でした。長年使い込まれてツヤツヤした模型の美しかったこと。木製模型にすっかり魅せられた私は、某所で日本製の模型が販売されると聞いて申し込んだことがあります。5つくらい写真で並んでいたのでそのセットかと思っていたのですが、届いたのは一種類のみ。セットというのは模型+標本のことでした。しかも私に届いたのは一番単純な方解石の模型で、単なる板の切れっぱしにしか見えませんでした。こんな自分でも作れそうなものにあんなお金を払ったのか…とかなり落ち込んだっしょっぱい思い出があります。まあ今となっては笑い話ですが、あの時はかなり凹みましたね。クランツ商会と東京大学のコレクションは日本の近代化という観点から見ても面白いのですが、今はそこまで立ち入っている余裕がないのが残念です。


1月18日

フジリューもろもろ
今さらですが、藤崎竜の『PSYCO+』を読み直したのでその感想。 とにかく懐かしいです。読んだのは10年ぶりくらい?読み直してみて、覚えていたのは主人公の綿貫緑丸とヒロインの水の森雪乃の顔だけだったということが判明しました。以前ちらっと「世界観が好きだった」と書いたのですが、あれはどうも私の記憶違いのようで、世界観というほど明確なものはこの作品の中に描き出されていなかったようです。私の記憶の中ではもっとゲーム「サイコプラス」の世界の中へ入り込んでいくと思っていたのですが、読み直してみたらラブコメでしたね。でも作品全体にある近未来的な雰囲気やらデザインやらはやっぱり好きです。絵柄もこの頃が一番好み。10年以上も前だから現在の絵に比べて下手ではあるけど、サイボーグチックな人間やらカットなどがよいです。作品としての出来はまだ未熟だけど、面白い漫画だったなというのが久々に読み直した感想でした。藤崎竜のファンって封神演義が好きな人とSF・ゲーム色の強い初期作品が好きな人にわかれるようですが、私は後者ですね。サイコプラスの下巻に収録されている「伝染源」「DIGITALIAN」や短編集『WORLDS』も好きです。「DIGITALIAN」などはゲーム好きな藤崎竜の味がよく出ている作品だと思います。短編集の作品では暗くて救いがないけど「WORLDS」がお気に入り。

初期作品を読み直すついでに『封神演義』の後に連載された『サクラテツ対話篇』も読んでみました。……好き放題やってるな。これはジャンプ層には受け入れられないでしょう。案の定打ち切りだったみたいだし。私はわりと好きでしたけどねえ。宇宙海賊船プリンピキアマテマティカ号がかわいい。トーンワークは相変わらずすごかったけど、ちょっと書き込みが多くてごちゃごちゃしていて見にくかったかも。まだ一冊短編集で買っていないのがあるので、これは近いうちに手に入れようと思っています。ところで『PSYCO+』を読み直していたら、急激に当時のジャンプのことを思い出しました。あの頃の私はまだ潔癖だったので載っていた『究極! !変態仮面』やら『ボンボン坂高校演劇部』などは「なあにこれ?こんなの嫌い」とほとんど読んでいなかったのですが、たっぷり汚れた今はネタとして楽しめるだろうなあとしみじみ思いました。


1月19日

現在瀬名秀明の『あしたのロボット』を読んでいます。まだ半分も読み進んでいませんが、なかなか感触がよいです。私は瀬名秀明が好きなわりに小説はあまり評価していないのですが、これは出来がいいと思います。普段でしたら一日あれば読み切ってしまえるはずだけど、今の状況ではさすがに無理で数日かかりそうです。昨夜ネット上で見つけた英国産のグリーンのフローライトがよかったので、ふらふらっと注文してしまいました。衝動買いだわ。蛍石好きとして、英国産の独特の緑色をした石は憧れでした。紫外線ライトで強烈に蛍光するのも魅力です。標本としてはそんなに上質ではないかもしれませんが、値段の割にはきれいだと思います。そう判断したからこそ買ったのだし。届くのは月末ぐらいになりそうですが、楽しみです、ふふふ。次に買うのだったらもっと予算を高めに設定して、ダメージなしのを買いたいですね。嗚呼、石道楽。勉強しないといけない時に限って新しいことをやりたくなるもので、久しく挫折していたIllsutratorを立ち上げてベジェ曲線の練習をして息抜きをしています。自分のやりたいことにスキルが追い付かないのですよね…。努力しない私も悪いのだけど。というわけで、少しずつでもいいから覚えたいと練習を再開したのであります。さくさく画像が作れるまではいかなくてもいいから、せめてトレースぐらいできるようになりたいものです。


1月21日

今月の31日、山梨県立科学館へ出かける予定です。目的はそこで行われるプラネタリウムフェスティバルを見ること。以前見逃して悔しかった「オーロラストーリー 」と「ラジオスターレストランへようこそ」が投影されるとあり、今回ばかりは何が何でも行かなければと思いました。正直今の時期に片道3時間かけて出かけるのはきついですし、また交通費もかかってしまうのでそれも悩みではありますが、これは自分としては無理をしてでも行くべきイベントであります。「オーロラストーリー」は私の敬愛する星野道夫さんに関したプログラム、「ラジオスターレストランへようこそ」は好きな作家の寮美千子さんが製作に携わっています。プログラムを見たら他にも興味深いものがあり、31日の2本しか見ることができなくて非常に残念です。またこうした機会があることを願いつつ、まだ見ぬ番組と再び出会えることを祈りつつ、今日の日記を終わります。山梨県立科学館のページはこちら。興味のある方はぜひどうぞ。


1月23日

瀬名秀明『あしたのロボット』を読了。これはなかなかよかったです。瀬名秀明は小説の場合エンターテイメントを意識し過ぎて過剰演出をすることがあって、それが読み手からすると鬱陶しくて苦手だったのですが、『あしたのロボット』は素直に読めました。私はノンフィクションの『ロボット21世紀』が好きです。この本を読んだ時にも感じたのですが、ロボットというのは瀬名氏にとって相性がよい題材なのかもしれません。

最近手作り石けんに凝っています。といっても作るのではなく、買う方専門ですが。自分でも作ってみたいのですが熟成に一ヶ月かかるし香りもどのようなものがよいかわからないし、作るにしても他人の石けんを一通り使ってみて手作り石けんについてもう少し理解してからにしようと思っています。今はこうした時代なので、個人で作った石けんをHPで販売している人がたくさんいます。検索して見回って、よさそうな所から数個ずつ注文して楽しんでいます。ウェブ上で注文して、入金も時間を気にすることなく24時間いつでもPCからラクラク振込。いつの間にかこういう生活が当たり前になってしまいました。現金を手にして買い物に出かける機会がここ一年ほどで激減しています。


1月24日

多和田葉子『きつね月』を読了。実は多和田葉子を読んだのははじめて。図書館でふとこの本に指が引き寄せられたので借りてきた。どことなくつかみ所のない、それでいてちょっとした細部が奇妙に残る短編集。私は最初の「鏡像」が一番好き。私はずっと、月に取り憑かれている。


1月25日

今日はちょっとした用事があったので御茶の水へ出かけました。用事が済んだ後は本屋をのぞいたり、カレーを食べたりしました。久しぶりにのんびりした休日でした。

購入本
一店だけ古書店をのぞいたのですが、ここで探していたものを見つけたので思わず買ってしまいました。それはベルナール・フォコンの『SUMMER CAMP』。初期のマネキン人形の写真集です。日本語版で『飛ぶ紙』が出版されていてこれも持っているのですが、『SUMMER CAMP』にしか収録されていない写真もあり、フォコン好きとしてはこちらも欲しかったのです。棚の中に『SUMMER CAMP』があるのを見つけた時は飛び上がらんばかりでした。状態はさほどよくないし値段も高かったのですが(でも普通の相場よりはずっと安い)、見逃したら後悔すると思ったので購入しました。痛い散財ではあるけれど、出会えてすごく幸せです。これはかなり自慢できるアイテムなので、さっそく日記に書いて見せびらかしています。もう一冊川本三郎・稲越功一『記憶都市』(白水社)も購入。私の中の東京観は日野啓三と80年代の川本三郎の著作から出来上がっています。この本は稲越功一の写真がたくさん収録されているのもうれしいです。この二冊の本を購入したのは「かげろう文庫」という古書店です。アート関連の本が充実していて洋書も多く、美術・デザイン・写真関係に関心のある人にはおすすめです。他にも欲しい本があったので、私もまた出かけようと思っています。値段も低めに設定されているので、お金のある時に出かけたら一山買ってしまいそうで怖い…。

新刊書店では都電荒川線特集の「散歩の達人」を購入。さんざん言っていますが、私は都電が大好きです。最近はちょっとご無沙汰なので、3月になったらカメラ片手にまた乗りに行く予定です。さらに中公文庫BIBLOの石田五郎著『天文台日記』も購入。こういう本はたまらなく好き。野尻抱影といいこの『天文台日記』といい、こうした本が文庫化されるのは喜ばしいことです。


1月27日

去年の6月に仕込んだ梅酒がいい色合いになってきたので、持ち出して味見をしました。そうしたらこれがおいしくておいしくてやめられません。このままキッチンテーブルの上に置いておいたらあっという間になくなってしまうと危機感を感じたので、再び目の届かない所へ仕舞い込みました。自家製の梅酒は市販のものより風味がよく、舌の上で転がすとなんともいえない味わいです。仕込んだ時は「普段お酒飲まないしこんなに作っても持て余すかも」と思っていたのですが、大間違いでした。来年は今年の二倍仕込むつもりです。とりあえず一年ものを作るのが目標なので、たまに味見する程度で我慢しようと思います。あと四ヶ月は長いです…。『電子マネー』他、数冊の本を読了。


1月28日

今朝、iBookの電源アダプタが壊れてしまいました。これがないと生活していけないので慌ててApple Storeで注文。先日写真集を買ったので「これからは慎ましく生活していこう」と思っていた矢先にこれで凹みました。こういう不用意な万単位の出費はつらい…。これ以上私からお金をむしり取らないでとしょんぼりしています。アダプタは明日届く予定なので、それまでは残り少ないバッテリー残量を消費しないよう今日一日パソコンから離れて暮らします。とっても気落ちしたので今日は読書日記はなしです。かわりに、昨日のうちに作っておいた鉱石紹介(写真は一枚だけです)でもどうぞ。


1月29日

電源アダプタが無事届いたので、ようやく日常生活に戻れます。昨日はネットができなかったので『天文台日記』『記憶都市』を読み終わりました。ネットしないと読書がはかどるなあ。今は結城浩『Java言語プログラミングレッスン(上)』に目を通しています。暇になったらプログラミングの勉強に取り組みたいです。少しずつ本に目を通して下準備をしています。とりあえずPerlとJavaの勉強をしたいです。


1月30日

メールの返信が大変遅れています。申し訳ありません、少しずつお返事を書いていますので気長に待っていただけるとありがたいです。最近は本当に気持ちに余裕がなくて、メールの返信が滞っています。こうした日記は適当に書くだけだからすぐにアップできるのですが、メールは丁寧に書いているのですごく時間がかかってしまいます。待たせるよりは短くてもすぐに返信した方がいいのかもと思わないでもないですが、じっくり書く癖が抜けません。あんまり遅いと失礼だしとメールはかなり悩んでいます。もらうのも書くのも好きなのに…。メールは難しいです。

相変わらず勉強本を読んで過ごしています。一体どれだけ理解しているのやら。疲れるといろいろなソフトを立ち上げて遊んでいます。使いこなすためにはいじり倒すのが一番という当たり前なことにようやく気付いたので、暇を見つけては使っています。今はFlashの基礎をまたやり直しているところです。ちょっと覚えたところで中断していたら、すっかり頭から抜けてゼロに戻っていました。


1月31日

プラネタリウムを見に山梨県立科学館へ出かけてきました。朝の5時起きをしてはるばる出かけた甲斐があり、プラネタリウムの投影も科学館自体も楽しむことができました。写真も撮ってきましたので数日中にアップします。今回は記録用として撮るつもりだったのでデジカメを持っていったのですが、やっぱり便利ですね…。銀塩写真の現像してスキャンしてという手間を考えると久しぶりに使ったデジカメの便利さが改めてよくわかりました。正直気持ちが揺らがないわけでもないですが、記録用・メモがわりにデジカメを使い趣味の写真は銀塩でと二本立てでやっていこうと思います。やっぱり私は銀塩カメラを捨てられない。写真をアップした後は感想や覚え書きなどを日記に書いていくつもりです。とりあえず今日は疲れたので寝ることにします。なんだか風邪をひきそうかもという微妙な体調ということもあり、早く体を休めなければ。

 

 

 

 

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