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★11月1日★ ★東京大学総合研究博物館で行われている「異星の踏査」展へ行く。アポロの月の石に加え、昨年スターダスト計画で獲得されたビルト第2彗星の標本などが日本で初めて公開されている。人類がこれまで標本採集に成功した天体は、月とビルト第2彗星という二つの天体だけだという。最初に言われた時はその少なさに驚いたが、確かに「標本採集」というのは画像データよりも格段に難易度の高いものである。この日は軽く流す程度の気持ちであまりじっくりは見なかったのだが、こうして宇宙や天体に触れると自分の感覚が冴え冴えとしてくるのがわかって、この感じがなんだかとても懐かしい。人の手の及ばない自然を最初は志して、次はまるっきり正反対の領域、文化という人間の泥臭い営みに飛び込んで、基本的にこちらが私の立ち位置なのだろうとは思うがそれでも時々元いた場所がたまらなく恋しくなる。でももうあそこには還れない。逃げ出したのは私。だからときどきこうして宇宙のことを考える。それはたぶん、夢に似ている。 展示パネルの中に、「星のかけらというとロマンティックに聞こえますが、実際はどれほど泥臭い物なのか、実物をご覧になり、異星の実体を感じていただければと思います」とあった。私の中には非常に科学的な宇宙像と、ファンタシウム気圏としての宇宙やからくりの天体模型が鬩ぎあっている。このあわいを繋ぐものはなんだろう。感性なのか、想像力なのか。おそらく両者の結節点は私の場合、幼年期の博物館、もしくは理科室なのだろう。最近また、自意識過剰な文体で文章を書きたくなってきた。それは別な場所で、ニュートラルな視点と文体を求められているからであろう。反動でこっちが肥大化していくのか…と自分でも呆れるが、どこかで発散しないとやってられないというのが本音。疲れたから星を見上げたいし、またプラネタリウムに行きたい。星のことを考えたい。「異星の踏査」展の会場内を歩きながら、荒涼とした月面の風景がたまらなく懐かしく思えた。 ★11月3日★ ★昨夜、彩の国さいたま芸術劇場に維新派の「nostalgia」を観に行った。前回私が観に行った公演は「ナツノトビラ」で、これは悪くないまでも少々物足りなさを感じた作品であった。しかし今回の「nostalgia」は大変面白かった。忙しいけれど、出かけてよかった。数日中に雑感をまとめる予定なので、今日は別な話しを。 維新派の美術を担当しているのは黒田武志さんである。私は昔から黒田さんの大ファンで、作品集『ON THE PAPER』は宝物のように大切にしている一冊である。維新派の公演時にもらったフライヤーで初めて知ったのだが、約10年ぶりに黒田さんの第二作品集が発売されるという。タイトルは『不純物100%』。2008年1月25日発売で3500円。Plastic Treeの素晴らしいアルバム『ネガとポジ』の二曲目が「不純物」というタイトルで、私はこの曲を非常に気に入っており頭の中で「不純物」という言葉が一種のキーワードとなってしまっている。なので今回の黒田さんの作品集のタイトルを見た時、意味もなくうれしくなってしまった。もちろん、プラと黒田さんの作品集は単なる偶然の一致である。しかしそういう意味のないところに自分的な符号を発見しては微笑む遊びを、私は勝手に行っておりまたそれを楽しんでいる。 作品集刊行に併せ、梅田HEP HALLにて大規模作品展「百年後の博物館」が開催されるという。期間は2008年2月9日(土)〜17日(日)まで。これはもう遠征決定。実は私は黒田さんの作品を生で見たことはあまりないのである。朧げな記憶を辿ると、思い出すのはあの小さな小さな夢の店舗。そう、いまはなき高円寺にあった長野まゆみのショップ「耳猫風信社」に置かれていた黒田さんの作品、私が見たのはあれだけだ。思えば私が黒田さんの作品を知ったのも長野まゆみの『夏帽子』(文庫ではなく作品社版)であった。彼女を通じて私の中に注ぎ込まれたあまたの固有名詞は、今の私の感性や嗜好の核となっている物が多い。そういう意味では、長野まゆみという通過儀礼を経ていなければ私の目覚めは随分遅かったろうと思う。最終的にはきっと辿り着いていただろうけど、それはもっと時間がかかったに違いない。インターネットもない時代において何かを知るということがいかに困難であったか(それも地方都市に住んでいる10代の少女には)、こうも環境が激変した今では共感してもらえる人もどんどん少なくなっているのだろうか? 話しがだいぶずれてしまったが、とにかく大阪で開催される展覧会は間違いなく遠征決定である。音楽ライブなども企画中のようなので、詳細がもっと発表されてから遠征計画を立てることにしよう。「「百年後の博物館」と題したこの展覧会は、古い木造校舎を買い取って作られた私設博物館が百年後の未来からタイムスリップして、現在のHEP
HALLの場所に現れたとして展開されます。教室や理科準備室といった空間にオブジェがそのまま何年も置かれていたように展示されます。また一つの部屋では映像とオブジェを使ったインスタレーション「CLASS
ROOM」の展示も行います。作品点数・面積ともに過去最大規模の展覧会となります。」この告知文を読んだのなら、旅立たねばならない理由は語るまでもないだろう。展覧会の詳細、そしてウォーリー木下氏により小説版「百年後の博物館」は以下のサイトにて展開中。 「錆の記憶、時間のカケラ、全ての壊れゆくモノ達へー」という『不純物100%』は黒田武志ファンにとって新たな宝物となる作品集になることであろう。私も今から、刊行を心待ちにしている。以下意味もなくPlastic Treeの「不純物」を引用する。これは意味のない、ただの遊び。私にしか意味のない、ただの遊び。「憐情なら 手の鳴るほう 感情なら 行方不明 恋は邪魔 撤去予告 愛はゴミ 廃棄処分 溶けなくて 溶けなくて 溶けなくて 沈んでく 透きとおって 透きとおって 透きとおって 消えれたら 重なって 重なって 重なって 君と僕 心の底溜まって 心の底積もって 残ってしまうの、不純物ーーー。」オブジェとしての不純物、そして感情としての不純物。モノと言葉が私の身体の中で渦巻いている。 ★11月4日★ ★池袋の古本屋往来座で開催されている「外市」に出かける。次の予定までの僅かな時間の隙間をぬって出かけたので、棚を見つつもあたふた、時間ばかりが気になり落ち着いて本を見ることができなかったのは非常に残念。ぱっと眺めてぱっと買って慌てて駅へ向かって駆け出すみたいな、そんな状態。往来座の品揃えは非常に好きなのだが、今回店内を見ることができなかったのも悔しい。以下外市での戦利品。 ・山本笑月『明治世相百話』(中公文庫BIBLO)…明治の風俗や文化を知るためもあるが、この本自体が面白いという評判なので購入。 ・二宮宏之『全体を見る眼と歴史家たち』(平凡社ライブラリー)…アナール派関係というか、このあたりの本はこれから少しずつ読んでいかなければ。 ・橋爪紳也『飛行機と想像力 翼へのパッション』(青土社)…言うまでもなく非常に私の好きなテーマ。この人の本は前々から気になっていたので、今回こうして手に入れることができてうれしい。 ★最近飛浩隆に夢中である。初期作品集『象られた力』を読んでころりとはまり、現在は『グラン・ヴァカンス 廃園の天使I』を読み進めている最中。硬質で美しく、非常に視覚的で映像が鮮やかに浮かび上がるその筆致にすっかり参ってしまった。私の一番好きなタイプのSFだ。兼業作家ゆえ作品ペースが遅いのは読者としては残念だが、その分時間を書けても磨き上げられた作品が我々の手元に届けられることが確信できるから、もどかしいがそれでも待っていられるのだろう。『グラン・ヴァカンス』もあまり読み飛ばしすぎないよう、丁寧にゆっくりと読んでいる。 ★11月9日★ ★忙しすぎてわたわたわたわた。この一週間で演劇を二つも観に行き、ついでにファッションショーにも行き、さらにもろもろの用事をこなしているうちに飛ぶように時間が過ぎてしまった。週末も予定でびっしりだけど、来週はもう少し時間に余裕のある生活ができるかな。演劇の感想など書きたいことはたくさんあるのに、それをアウトプットする時間が今の私には全然ない。それがとてももどかしい。 ★今日は神保町の古書展へ。さらっと30分ほど会場を流し、以下の4冊を購入。合計1300円也。どれもきれいな本で、古書店で買うよりずっと安く手に入れることができたので満足満足。 ・安野光雅『算私語録』(朝日新聞社)…『数学セミナー』に連載されていたものをまとめたもの。内容も面白そうだし、何よりトランプや時計がモチーフとなっている装幀がよい。200円。 ・W・B・イエイツ 妖精文庫9『アイルランド各地方の妖精譚と民話[上]』(月刊ペン社)…集めている妖精文庫の一冊をゲット。カバーがきれいだし紙のヤケもひどくないし月報が挟まっているし、これで300円はお得。 ・村上知彦『黄昏通信 同時代まんがのために』(ブロンズ社)…少女漫画の部分が読みたくて。少女漫画の現在のところに登場しているのが内田善美だったり岡田史子だったりするのが今から読むとなんかもう…(この本の出版は1979年)。内田善美は筆を折ったまま沈黙し、岡田史子はもはやこの世にはいない。300円。 ・『ウィーン少年合唱団 』(東京音楽社)…今日の掘り出し物はこれかも。1969年に販売された、ウィーン少年合唱団本。写真も豊富で眺めていて楽しい。少年、少年服や制服好きな人のツボに入るであろう一冊。オペレッタなど舞台の写真がたくさんあるのも面白いし活字の量もかなり多いのでそのうち時間の取れる時にでも目を通しておこうと思っている。また極めつけは、付属品のレコードだ。この本のために録音制作されたもので、シューベルトの「野ばら」とモーツァルトの「お前たちが語るならば」が収録されている。このレコードは、まだ聴くことができるのだろうか。我が家にはプレイヤーがないので、今はそれを確かめる術もない。特別ウィーン少年合唱団ファンというわけではないが、これは手に入れることができてうれしい一冊だった。500円。 ★11月15日★ ★現在風邪の一歩手前…。喉が痛くて声が出ない。今の私に風邪で寝込んでいる暇はないのだ。頑張れ私の体!というわけで栄養をたっぷり摂り、暖かくして睡眠時間を多めにすることを実行中。喉によいという風邪薬も買ってきた。明日は五反田の古書市だし土曜も一日用事だし、とりあえず今日でなんとか持ち直したいところ。 ★最近の読了本。飛浩隆『グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉』『ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉』、ローラ・カジシュキー『春に葬られた光』。どれもすごくよかった!最近ようやくまた趣味の本が読めるようになってきたのだけれど、いい作品ばかりと出会えて読書がすごく楽しい。読書が楽しいだなんて数年ぶりじゃないかな。そのうち雑感も書き記したいと思っているが、とにかく今は時間がなくて…。維新派やSERAPHIMショーのレポもたまっているし、嗚呼。。 ★プラ名古屋のため、夜行バスの往復券を手配する。忙しい時期なので(まぁ最近はいつだって忙しいわけだが)、体調優先でゆったりした席の高めのバスを手配した。これなら隣に人がいないし、落ち着いて眠ることができるだろう。 ★以下は自分用メモ。来年のstylish waveのチケを二枚購入すること。フィリップ・ジャンティー・カンパニーの「世界の涯て Lands End」は今のところ行く方向で。11月下旬になったらチケを買う予定。インバル・ピント・カンパニー 『Hydra ヒュドラ』はさすがに無理だった…。宮澤賢治だし気にはなっているのだけれど、スケジュール的に無理だった。残念。 ★11月16日★ ★本の整理をしている時にふと目に入り、岸田理生『1999年の夏休み』(角川ルビー文庫)を読み直してみた。映画『1999年の夏休み』を見たのはもう随分昔のことだ。少女が演じる少年たちの物語は奇妙なで、しかしそれがまたフィクションとしての「少年」を際立たせていた。私は「少年好き」というよりは「少年的なものが好き」(つまりダイレクトに少年ではなく、少年が好みそうなアイテムが好きということ)な人なので、ストーリーよりも細部の小道具やロケ地など、舞台背景ばかりに目がいっていたように思う。萩尾望都の『トーマの心臓』を元にしたストーリーだが、『1999年の夏休み』のストーリー自体はほとんど忘れてしまったものの『トーマの心臓』の方がずっとよいと思ったという印象だけは残っている。とはいえ、決してこの映画が嫌いなわけではない。ストライクゾーンど真ん中ではないが、少年そして少年的なものを語る時にはずせない作品であることは間違いない。 などと思いつつ小説版をさらっと読み直してみたのだが、はっきり言ってかなり抵抗感を感じてつくづく自分には少年愛・腐女子回路はないのだなと思い知らされた。漫画ならまだいいのかもしれないが、こういうのを文字で読むのはかなりきつい(せいぜい口づけを交わすとかそういうレベルのものでも)。別に岸田理生が悪いのではなく、単純に私がこういうの苦手ということなんだろうな…と思う。映画だとそこまで抵抗感を感じなかったのだが、それは単に記憶が漂白されているからなのだろうか。そのうち、映画の方も見直してみることにしよう。 小説の中ではヘッセの『デミアン』の中の所謂「少年卵生説」が重要なモチーフになっている。日本では『車輪の下』が有名でよく読書感想文などでも取り上げられているが(今はどうか知らないが少なくとも私の時代はそうだった)、これより『デミアン』を読めばいいのにと私はいつも思っていた。『デミアン』はヘッセの小説の中で一番気に入っている作品だ。10代の頃、デミアンの中の「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアブラクサスという」というフレーズを書き抜いて持ち歩いていた。あとはタイトルだけで「柔らかい殻」という映画を借りて観たり。卵、殻、あの時の私を取り囲んでいたもの。息苦しくてたまらなかった。殻の中で溺れそうだった。というどろどろした自己嫌悪を『1999年の夏休み』を読んだ後の連想で思い出してしまった。「あれはすべて過去のこと」と達観できるほどには達していないけれど、あの時の殻はなんとか叩き割ってそこから逃げ出すことはできたのだと思う。今はたぶん別な檻の中に捉えられている。でもそれは社会なり世界なりもっと大きなシステムという檻であり、羽毛に囲まれ自意識が肥大したあの卵の中のまどろみ、そして格闘とはまた性質が違う。大人になったなと思う。良くも悪くも、本当に大人になった。すっかり大人の仮面を被れるようになった。だから生きていくのは随分楽になった。今は別に、世界を怖いとは思わない。自分の内面は正直いまだに怖いけれど。でもそれを大人の仮面で隠す術を覚えたから、生きていく分には不都合はない。楽して生きたっていいじゃない。現在の私は毎日美味しいものを食べて好きな服を着て、大学のことは適当にこなしあとはふらふらしたり夢をみたりとのらりくらり好き勝手楽しく生きている。「生きている」ということが大事なのだと思う。というわけで死ぬ気はこれっぽちもない私だし自殺することも絶対ないだろうが、こういう描写だけは相変わらず好きだったりする。文字で死に誘われるのは好きだ。だってそれは幻想だから。「死にたい」という幻想。 「薫は走る。和彦は追う。やがて湖。湖水は荒れて逆巻いている。薫はためらいもなく湖に入ってゆく。そうして薫は泳ぎを知らない。みるみる溺れてゆく。水と共に薫の言葉が流れ込んでくる。「一緒に死のうよ」薫は囁く。「子供の時間は一番すばらしい。だから子供のままで死のうよ。死んで生まれ変って、また、子供になろうよ。そうして子供のまま、また死んで、また生まれ変わろうよ。何度でも、何度でも、子供のまま死んで、何度でも、何度でも子供に生まれ変わろうよ」薫は笑んでいる。二人は死に直面している。そんな時間の中で、二人はさまざまな光景を見る。」 誤解されると嫌なのでもう一度繰り返すが、子供の時が素晴らしいなんてちっとも思えないし(ノスタルジーとしての幼年期には惹かれるが、現実的なことを言えば大人になって本当によかったと思う)、ましてや死にたいなんてこれっぽちも思っていない。だって私は何があっても生きて生き抜いてやると決めたのだから。 ★11月19日★ ★風邪が悪化し、土日とも間寝込む羽目になる。喉と鼻がやられてしまい、咳が止まらない。扁桃腺があった場所(小学生の頃手術をして取り除いたので今はない)がとにかく痛いし、咳が重くて気管支まで痛い。今朝起きてもまだ万全の調子ではないが、まぁどうにかなるだろうと半分見切り発車で動くことにする。今日中になんとか体調が戻りますように。 ★気がつけばGPSもあとはロシア杯、NHK杯を残すのみに。シーズンインしてから本当に早いなぁ。最近は忙しくてレポを書けないのだけれど、結果は逐一チェックしています。TEBの結果で一番驚いたのは男子シングルのパトリック・チャンの優勝ですかねぇ。ジュベールが病気で棄権し混戦状態となった中で勝利を掴んだのは彼でしたか。すごいですね、まだ16歳なのに。スケアメ3位、TEB1位だとGPF進出?パトリックは昨シーズンまで3Aで苦しんでいたけれど、今年に入ってからは試合では安定していますねぇ。クワドはないしまだこれからなところもたくさんありますが、今シーズンのブレイクぶりは前から成長を見守っていた私にとってうれしい限りです。若者らしからぬ老成した滑りで今後も頑張って欲しいところです。2位はロシアのヴォロノフ。ウル様ことリレハンメル金メダルのウルマノフがコーチ。怪我で出場も危ぶまれていたのに、2位は立派ですね。3位はフランスのプレオベール。SPは首位だったのですが…。残念。 女子シングルは真央ちゃん優勝。それはうれしいですが、今後のことを考えるといろいろと不安ではあります。調子が悪いなりに、表彰台の高い所に常に立っているのは本当に素晴らしい。でもスケートの時の表情やインタビューを見ると、大丈夫かなぁと本当に心配になってしまいます。メンタル面が今一番心配かも。この時期はただでさえ女子選手は不安定になりがちだから、誰もが通る道ということなのでしょうけれど…。次のGPFもまた胃が痛くなりそう。。そして澤田亜紀ちゃん。SPのTESがありえなくて見ているこっちまで泣きそうに…。体が絞れてないし、コンディションが悪いのは間違いないでしょう。でもそれにしたってこの点数は。関大に進学して伸びるかと思っていたのですが、魔の大1スランプに陥っているのでしょうか。真央ちゃんも心配ですが、亜紀ちゃんも心配だわ…。 というわけで男子シングル女子シングルともに結果に一喜一憂するからしんどいのですが、どのグループも割合好きで平常心で応援できるのがアイスダンス。そして今一番面白いのがアイスダンス!実際実力が拮抗していてほんと結果が読めないです。TEBはフランスのデロションが辛くも優勝しましたが(GPS初優勝だったそうな)、だめだよこんな点数じゃ!!デロションの今シーズンのプログラムは「ピアノ・レッスン」の音楽を使ったFPがすごく好きなんだけど、あまり冴えなかった。エレメンツが全体的に荒っぽいし。デロションにはなんとしても今年世界選手権の表彰台に立ってもらわないと困るわけですよ。オリヴィエが相変わらずツイズルでスタンブルしているし。頼むよ、デロション。そんなデロションに食らいついたのがロシアのホフノビ。今年のFP「禿山の一夜」、すごすぎる。私はアイスダンスでは濃厚でこってりしたお色気プロか、もしくは透明感溢れる叙情的なプロの両極端が好きみたいですが、ホフノビのはただもうひたすら「キワモノ」。変すぎて笑うしかない。でもこれは彼らにしかできないテイストだよなぁと笑いながら見ています。面白すぎて逆に気に入りました。「アイスダンスってジャンプ飛ばないんでしょ?」ぐらいで全く興味のない方でも、今年のホフノビプロは一見の価値はあるのではないかと。Youtubeの動画へのリンクをはっておきます。今の上位陣はわりと優等生なプロが多いから、ホフノビみたいなイロモノ・キワモノ系が頑張ってくれるのがうれしい。おまけに今回TESが高かったから、世選で最終グループに入れそうな勢いですよね。楽しみ。でもその前にNHK杯。今年はなんとデロション、そしてホフノビ、さらにカナダのテッサ&スコットがNHK杯に集合です。この試合、面白すぎる…。某PTバンドのツアーさえなければ仙台に駆けつけたいくらい。某PTの馬鹿馬鹿!と思わず八つ当たりしたくなりそうなほど、すごいメンツです。今年のNHK杯はアイスダンスだけでも観に行く価値はあると思いますよ、本当に。NHK杯で表彰台争いをするであろう3カップルのODとFDをはっておきますので、これで予習をしつつ当日まで待つことにしましょう。 ・テッサ&スコット…スカカナ優勝。若手カップルながら圧倒的なテクニックでものすごいTESをたたき出せるのが強み。今年は特にスコットが表現するようになって、いい感じに色気を出しはじめてくれたのがうれしい。去年は他のエレメンツに比べてやや弱かったリフトが今年は改善され非常によくなっているので、技術的にはほぼもう穴はナシかと。今年のジプシーODはかなり気に入ってます。OD FD ・デロション…フランスの実力派ながら大事な試合で転んだり転んだり転んだりポカをやったりとことごとくチャンスを逃し未だ世選のメダルはなし。ああもう、歯がゆい。今年こそ頼みますよ。ピアノの旋律が美しいFDが好き。OD FD ・ホフノビ…ドムシャバに続くロシアの二番手…なのか。去年ドムシャバが一気に伸びたけど、今年はホフノビかも。体が柔らかいホフロワの持ち味を最大限に活かした一風変わったプロを作ることが多いです。リフトとかがすごっ。邪悪なオーラを漂わせまくったキワモノFDがお気に入り。OD FD |
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