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★11月18日★ ★オルゴールの小さな博物館で開催されている「魅惑のオートマタ展」を観るために、目白台に出かけた。本当はもうこんな予定を入れている余裕のないほどギチギチなスケジュールだったのだが、レポを読んでも評判がよく、オートマタ好きとしては逃せないと思い、ほとんど半泣きになりながら博物館コースに予約を入れた(オルゴールの小さな博物館は予約制で、無精者の私にはそれが面倒でついつい行くのを先延ばしにしていたのだ)。申し込んだ博物館コースは係の人による解説つきで実演を見ることができ、さらにお茶とお土産のグッズ付き。これで2000円です。 展示のメインは、19世紀のフランスで作られたオートマタ。オートマタが産業として確立し、さまざまな工房において作品が作られた。万国博覧会も、この動きの追い風となっていたらしい。当時としても、オートマタはとても贅沢で高級品だった。今こうしてオートマタたちを眺めても、その精緻な動きや表情の素晴らしさに息をのむ。構造的なことについては詳しくないのだが、見た感じゼンマイそのものはそう複雑なものではなさそうだ。どうやって、あの動きが生み出されるのだろう。 展示は1830年頃のからくり付き時計の紹介からはじまり(これはフランスではなくオーストリアで作られたもの)、ボンタンの「フライン・シンギング・バード」へ。シンギング・バードとはその名の通り鳥が鳴くのである。鳥は剥製が用いられており、囀るその声も本物そっくりであるが、もちろんこの鳴き声もオルゴールによって作り出されたものである。剥製自体はかなり痛んでいたのだが、鳥の動きがダイナミックでとても速く、印象に残った作品だ。シンギング・バードのシリーズは、以前京都嵐山のオルゴール博物館でたくさん見たことがある。そこで展示されていた作品は剥製の色も鮮やかで、往年の禍々しい美しさを保っていた。その時の解説で聞いたことでうろ覚えだし間違っているかもしれないが、鳥の剥製は色褪せないようにするために新しいものを使わず何十年か寝かせて、その中でも色褪なかったものを用いたという。生きた鳥を殺し、その美しい姿と鳴き声を永遠に留めるために技術の限りを尽くし、新たに生まれ変わった鳥たち。シンギング・バードには人工美の極限、グロテスクすれすれの美しさがあり、そこに惹かれる。 ファリボアはガラスドーム型のオートマタを制作していたらしい。綱渡りをする少女の「タイト・ローブ」、そして「猿のヴァイオリン弾き」はこのガラスドームタイプのものだった。紅茶を飲む女性のオートマタ「ティー・ドリンカー」は、ポットからカップに水を注ぐ動作、そして飲む仕草をする時にカップから水が消え腕や胴体を通りまたポットに戻るというそのメカニズムが面白かった。 ランベール。「お化粧をする少女」「犬を入れた籠を持つ少女」など、少女人形の顔が美しい。お針子であった妻が縫ったという衣装も素敵だった。ランベールの展示の目玉は、「トルコの煙草のみ」。以前に一度京都で見ていたので最初の衝撃は薄れていたが、それでも実際の煙草の煙を用いるパフォーマンスといい、オートマタの吸う動作と煙を吐き出す動作のタイミングといい、やはり素晴らしい。 そしてヴィシー。展示全体のメインである「ピエロ・エクリヴァン」。目玉は、個人コレクター所蔵の本物の「ピエロ・エクリヴァン」と、博物館所蔵の1987年に作られたレプリカの共演。博物館では「個人コレクター」と言って一切名前は出さなかったけれど、これが荒俣宏のことであるのは周知の事実。荒俣が壊したピエロ・エクリヴァンの修理をここの工房が請け負い、それがきっかけでこうして展示されることになったとか。深夜手紙を書くピエロ、だんだん眠くなり頭が垂れ、筆の動きもあやしくなる…。ランプの火の動きとの調和といい、素晴らしい作品。レプリカより、断然本物の方が素晴らしかった。レプリカというか、私は現代もののオートマタにどうしても興味を持てない。博物館の中に展示されている昔の素晴らしい作品と比べると、どうしても見劣りしてしまう。他にも間違ったジャポニズム・オリエンタリズム全開の「マスク・セラー 日本娘」(着物の合わせが逆、袖からレースが見えている、着物の下がチャイナ服っぽくなっている、沓を履いているetc)、「マリオネットと篭の少女」(この作品はかなり痛んでいた)などが展示されていた。 ルレ・エ・ドゥカン。やや小さめの作品が多かったが、小ぶりながら精緻で美しく、特に「シャボン玉吹きの少年」が好みだった。この作品はオルゴールはついていなかったが、本物のシャボン玉を飛ばすのだ。保存状態もよいらしく、きれいな作品だった。他には「ケン玉をする少年」、「梯子乗りの少年」、「ワルツィング・ドール」などの作品も展示されており、さらにウサギやプードルなど動物をモチーフにした作品もあって面白かった。動物モチーフの作品は全体を毛や布で覆っているためオルゴールの音がくぐもっていて、その点で私はイマイチと思ったが、こうしたオートマタは愛玩動物的な感じで家庭において愛でられたのだろうか。動物作品は、愛嬌があってかわいかった。 ルヌー。高価であったオートマタを多くの人に提供しようと、小型で簡素なからくりによるオートマタを安価で製造・販売した。動作が単純な分面白みに欠けるしやっぱり高級品に比べるとな…と思う部分はあったけれど、オートマタにおける大衆化という意味では興味深いかもしれない。「鼠取りと少女」、「クラウン・マジシャン」などが展示されていたが、ルヌーの作品の中で一番面白いと思ったのは「手品をする少年」。何もないテーブルの上に箱(のようなもの)を被せて取り除くと、鉄のボールが出現する。さらに被せて覆いを取ると、その鉄のボールがサイコロに変化している。 オートマタに関してはこんな感じだったでしょうか。常設展のオルゴールの方は、また夜にでも更新します。 ★11月19日★ ★オートマタの展示を見終わった後は、常設展示であるオルゴールを見せていただく。まず最初はシリンダー・オルゴール。円筒に植え込まれたピンが櫛歯の歯を弾くことにより音が出るタイプ。シリンダーのピンはとても細かいが、手作業で植え込んだという。もちろん、このピンの配置によって音が決まる。気が遠くなりそうな、贅沢なメカニズム。シリンダーはたいてい木の函におさめられており、この函が音をより美しく響かせる。単純に音だけでいえば、私はこのシリンダータイプが一番好み。19世紀のアンティークが欲しいとまでは贅沢なことは言わないから、現代もののシリンダー・オルゴールはいつか欲しいなぁと内心思っている。価格は上を見ればキリがないけれど、だいたい10万〜40万というところか。就職したらね、就職したら。 次がディスク・オルゴール。形的にはCDの原型といってもよいような薄い銅の円盤に穴が開けられており、穴の裏の突起物が歯車を回して櫛歯を弾いて音が出る。このディスクの登場により大量生産が可能となり、また何曲でも聴くことが可能となった。構造というか形状というか、ヴィジュアルはこのディスク式オルゴールが一番気に入っている。音の繊細さは、やはりシリンダーには敵わないとは思うけど。定番のタイプやシンフォニオン・Wディスク(ディスクを二枚セットできる構造になっていて、全く同じ盤を同時に流して音のステレオ効果を狙うものらしい)、シンフォニオン・エロイカ(エロイカは英雄とのこと。ディスクを三枚設置することができ、主メロディーを奏でるディスクと高音と低音だったか、忘れたけどともかく3枚で演奏することにより深みと厚みのある音作りがなされている)、さらに酒場などに置かれていた1ペニーで曲を演奏するタイプのもの(大昔のジュークボックスといったところか。ドイツ製でイギリスで使われていたものらしい。こちらで選んだ曲のディスクをセットしてくださったが、そのディスクはオルゴールの小さな博物館で制作しているオリジナルのようだった)など、いろいろ演奏を聴くことができた。 そしてストリートオルガン。手回しのオルガンで、昔は街角などで演奏されていた。ストリートオルガン、辻音楽師、ピエロ、カーニバル、ノスタルジー。ストリートオルガンにはさまざまなイメージがまとわりつき、だからこそ私はこの楽器が好きなのだ。音ももちろん好き。実際にストリートオルガンを回させてもらったのが、ハンドルがなかなか重くどうしても遅くなってしまう。リズミカルに軽やかに鳴らすには慣れが必要みたいだ。オルゴールだけじゃなくてストリートオルガンも欲しいんですよねぇ……って私無駄な物欲が多すぎますが。 オルゴール編は、一通りこんな感じだったかな。そうそう、パノラマ型のオルゴールが展示されていてこれが目を惹いた。かなり大型で、全部で11ヶ所動く。今までパノラマタイプのものは知らなかったので、今度からこれもチェックしなければと思う。上の展示室を見終わった後は下へ降り、お茶をいただきながら自動ピアノによる演奏を楽しんだ。ピアニストの演奏を忠実に再現できるというリプロデューシング・ピアノは面白い。本当は間近で見たかったのだけど、テーブルでお茶をいただいている手前歩き回れなくてその点は残念。 オルゴールの小さな博物館では毎年秋頃にオートマタ展を開催しているという。来年も、ぜひ行きたいな。クリスマスコンサートなども開催されているようで、とても興味があるけれどいくらなんでも今年は無理。来年初めに開催されるオルゴール中心の展示も面白そうなので、予定はきついけれどこちらもなんとか時間を作って行ければと思っている。以上、だいぶ長くなったけど魅惑のオートマタ展の雑感でした。 ★オートマタ展の後は私の歌舞伎師匠の院友達と一緒に新橋演舞場で歌舞伎を観てきましたが、時間がなくてこちらはレポを書けそうにありません。とりあえず、演目だけでも。時今也桔梗旗揚、船弁慶、義経千本桜。狐の海老蔵はやっぱりとてもよかったですよ。終演後はスタバで歌舞伎と外連味のこと、あとは海老蔵話しなどで盛り上がりました。それにしてもなんで銀座ってあんなにお茶をするところが少ないの。ようやく入れそうな場所を見つけても21時半で終了とか。これは銀座時間なんでしょうかね。 ★えーと、今日は新国立劇場にてバレエ「白鳥の湖」を観てきます。なんかもう、めちゃめちゃなスケジュール。ちなみに22日・23日は法事のために札幌に帰省します。だれか助けて。。って予定を組んだお馬鹿さんは私ですが。予定を入れすぎていて、完全に体力が追いついていませんわ。 ★11月20日★ ★「白鳥の湖」を観に新国立劇場オペラ劇場へ出かけてきました。バレエ、いい、いい!すごくいい!2007年はバレエ強化年間にしようと心に固く決めた私なのでした。来年はもっともっとたくさんの作品を観に行かなければ。 劇場に入ると、目に飛び込む重厚な赤のオペラカーテン。演奏の準備をしている、オーケストラ。これだけでもう非日常に誘われる。私の席は二階正面だったので、ダンサーからは遠いもののステージ全体そしてオーケストラまで俯瞰できたので、個人的にはよかったと思っている。私はどちらかというと、舞台はミクロな視点よりはマクロで、舞台空間全体を捉えたがる傾向があるので。 今回の白鳥の湖はトリプルキャストで、私が観に行った19日の配役はオデット/オディール:寺島ひろみ、ジークフリード王子:逸見智彦、悪魔ロートバルト:貝川鐵夫、道化:八幡顕光、ルースカヤ:島添亮子。私はまだバレエを語る言語を持ち合わせていないので、アダージオがとかパ・ド・トゥがとかそういった感想は書けません。だからすごく稚拙な感想になるけれど。初心者らしく素直に書いてみましょうか。あと構成のこととか内容のことも書けないです。白鳥の湖を観たのがそもそも初めてなので、他との比較ができません。 プロローグ:これが導入されたのが今回の構成の変更点だったらしい。場所はとある城の中。オデット姫が、悪魔ロートバルトに白鳥の姿に変えられてしまう。悲しげに腕をはばたかせる、白く美しいオデットが物語の序章となる。 というわけで駆け足だけど、全幕の印象を。バレエをまともに観たのってほとんど初めてなのですが(一応数年前にローラン・プティの「デューク・エリントン・バレエ」を観に行っているけどね)、「白鳥の湖」を選んだのはよかったと思いました。ストーリーも音楽もなじみのものだったし、白鳥の湖はフィギュアでもよく使われているから自分自身とても興味があるし。家に帰ってきてから、思わず太田由希奈さんの2006年DOIでの演技「黒鳥」を見直してしまいました。ただもう滑っているだけで人を幸せにする、氷上のバレリーナ。怪我に苦しんでいるけれど、今シーズンからまた少しずつ試合に復帰して、フィギュアファンを安堵させました。まだまだ結果は出ていないけれど、少しずつ回復してほしいものです。彼女の滑りは、演技は、しなやかでとても美しいし大好きです。 受け手研究をしているものの悲しい性なのか、観劇に出かけるとついついやってしまう客層ウォッチング。第一印象。子どもが多い。実際にバレエを習っている子が大半なのかな。もしくは、親に連れられてきているとか。あとブランドものを持っている人がたくさん目につきました。上質なものを身につけている、身ぎれいな女性が多かったですね、うん。子どももかわいらしいワンピースを着ている子が多く、久しく忘れていた「よそいきのお洋服を着てお出かけ」という言葉が頭に浮かびました。そういえば私も子どもの頃、外出する時によそいきのピラピラしたワンピース着せられるのが嫌で嫌でたまらなかったなぁとほんのり昔のことを思い出したり。こう見えておてんばで道でローラースケートかっ飛ばして走っているような子どもだったので、ワンピースは窮屈で嫌いでした。今は結局、またヒラヒラの世界に舞い戻っていますけど。。そんなわけで、客層には全体的に贅沢な雰囲気が漂っているように思いました。オペラ劇場という空間のなか、いい物を着て非日常を体験するのも気持ちのよいかもしれません。 私は結構ダンスが好きなのですが、今まで出かけていたのは前衛・コンテンポラリーダンスが多かったです。でも最近は嗜好がややクラシックに寄っているかな。バレエも古典的な有名どころは一通り観てみようと思いました。とはいっても、もちろんコンテンポラリーは今でも好きです。12月は、勅使川原三郎を観にまた新国立劇場へ行きます。そうそう、今更なんだけど鈴木忠志の『シラノ・ド・ベルジュラック』を観に行けばよかったと後悔しまくり。前から興味はあったんですけどねぇ。忙しすぎて無理と思って諦めてしまったのだけれど、これもやっぱり無理して行けばよかったのかしら。行ったらさすがに倒れていたと思いますけどね、ハードスケジュールすぎて。 ★11月21日★ ★バタバタしているうちにTEB(エリック杯)が終わってしまった…。実はまだ演技はほんの少ししか見ていません。なのでリザルトやジャンプ構成の記録を中心に、メモ的に雑感を。 ・男子シングル…ブライアン・ジュベールが優勝。おめでとう、ブライアン!自国開催のGPSには弱くて、地元では初優勝。ブライアンの男らしい滑りは好きだし、うれしいです。SP、FSとクワドもちゃんと決めてきましたね。ほんとに、昨シーズンのクワドの成功率の低さ(世界選手権を除く)は一体なんだったのか…。ただFSを見た感じ、あまりスピードがないし演技全体がかなり重いなぁと思いました。ブライアンはシーズン後半にかけてぐんぐん良くなるタイプで、そう考えれば序盤なのにまとめてきているとは言えますけど。演技を見ていて、個人的にジャンプの軸の太さが気になるかも。体が締まってないんですよね、ちょっと開いたまま回転してる。それでちゃんと降りているところがすごいですけど。ジャンプもシーズン後半はもっと本領発揮してくれるかな。2位は同じくフランスのプレオベール。スケアメ3位、エリック2位。GPS表彰台常連の選手に育ってくれるなんて感無量。スケーティングは汚いけれどアピール力は抜群という、キャンデロロ以来のある意味おフランス男の正統な後継者かもなと思ったり。仏選手権も楽しみですな。フランスはポンセロが三番手なんでしょうかねぇ。ああポンセロ、むさくるしい男らしい外見で超きれいなスケーティングかつ乙女な演技をするかわいいポンセロ、自爆癖さえ直ればねぇ。彼も大好きな選手なんですけどね、ほんとに。 3位はロシアのドブリン。FSでは4Sを二回決めました!180センチと長身、さらさら金髪、ロシア王子様系の後継者でしょうか。きれいな顔立ちなんですがあまりに体が薄っぺらいためにバランスが悪く見えてしまうかも。ロシア風味が好きな人にとっては要チェックな選手でしょう。ジャンプはとりあえず置いといて、スピンがかなりグダグダだったのでここは強化してほしいところです。でも彼、GPSの表彰台に乗るなんて成長しましたね。今後も楽しみです。あと他のロシア選手。イリヤ・クリムキンが4位。これはまだいいのですが、アンドレイ・グリアツェフが7位…。アンドレイ、あなたやれば出来る子なのに(涙)。歯がゆいわ。 昨シーズンジュニアチャンピオンとなり今期からシニア、TEBがシニアデビュー選となった小塚君は総合6位。ただSPは最下位でした…。最下位といっても下位は点数がダンゴ状態ではありましたけど、結果を見た時はあらら…と思いましたね。小塚君はまだSPしか見ていないのですが、最初の3Aを決めるものの次の3-3のコンビネーションジャンプで転倒。SPに必須の要素であるコンビネーションジャンプが抜けてしまったから、点数が低くなってしまいました。小塚君は、高橋選手とは違った美しいスケーティングの持ち主です。よく言われるのが、高橋選手の滑りが芸術家なら小塚君は職人。そんな感じで、ある意味対照的。FSである程度は巻き返したものの、この順位は本人が期待していたシニアデビューの結果とは異なったものでしょう。小塚君は滑りは本当に美しいのですが、全体的に演技が淡白なんですよね。まだジュニアっぽさが抜けないし、アピールが足りない。サラブレッドである彼の素直さや良い子ちゃんぶりが、逆に裏目に出ている部分もあるのかなとほんの少し思いました。個人的には、プログラムもイマイチ。殻を破ったら、きっと素晴らしい選手になるでしょう。織田君はジュニアチャンピオンでシニアへ移行(これは小塚君と一緒)→初めてのGPSのスケアメで3位→NHK杯優勝→世界選手権4位とものすごい戦績を残したのでなんとなく感覚が麻痺している部分もありましたが、これが異例なだけであって普通はシニアに移行してもしばらくは結果が出ないものなんですよね。小塚君は次はNHK杯か。織田君、高橋君、ランビエール他と対戦ですな。 同じくシニア初デビューとなったカナダの15歳パトリック・チャン。彼は総合で5位、小塚君より上でした。これは大健闘といってもよい結果でしょう。2006年世界ジュニア選手権の時は小塚君優勝でパトリックは6位だったんですけどね。演技を見ていないのでなんともいえないけど、パトリックもぐんぐん伸びてきているのかしら。まだ試合では3Aは入れられないらしいけれど、彼の演技のスタイルや雰囲気は好きです。今期のプログラムはまだ見たことがないので、どこかで動画を探さないと…。あ、そういえばパトリックはNHK杯にも来ますね。また小塚君と対戦か。シニア初参戦組の結果がどうなるか、NHK杯も楽しみです。………行きたいなぁ、NHK杯(ぼそっ)。 思いのほか男子が長くなってしまいました。以下はもう簡単に(そもそもまだ演技を見てないし)。女子シングル、キム・ユナ選手が優勝。スケカナ同様SPで首位に立ち、前回はFSで崩れて3位と順位を落としましたが今回は見事優勝。今期シニアデビューですから、素晴らしい結果です。FSのプログラム「あげひばり」はかなり好みなプログラムなので(ウィルソンの振付はやっぱりいいですね)、まとめているであろう今回の演技は早めに見たいと思っています。安藤選手は2位。体調が万全ではないなか、頑張ったと思います。FSは最初の3-3で転倒したとのことですが、その後グダグダにならず持ち直したようですね。こういうところも、前より強くなったと思います。このメンバーで2位という結果はとても頑張ったと思いますが、心配なのは腰の調子ですね…。明らかにスケアメより調子が落ちていたとのことで、それが不安。ロシア杯はよかったものの、その後ぐんぐん調子を落としていったという悪夢の昨シーズンのことをちらりと思い出しました。さすがにあそこまでひどくはならないでしょうが、肝心なシーズン後半で調子を落とすのは本末転倒なので、この後がどうなるのか、期待半分不安半分。世界女王マイスナーは3位。スケアメは2位、TEBは3位と世界女王には厳しい結果が続きます。マイスナーは3-3の飛び方といいスパイラルといい、あとは演技のスタイルも正直好みの選手とは言い難いのですが、努力家なところと精神的にタフなところはとても好ましく思っています。清楚な顔してやるわねタイプですからね、彼女は。気の強い娘は好きですわ。世界女王のプライドがおさまらないであろう、このGPSの結果。全米、そして世界選手権と大舞台でどう出てくるのか。 ダンスはテッサ&スコットが4位。彼らはODでかなり出遅れてしまったのですよね…。なんでもスコットが転倒したとか。二人を比べると、現在のところ上手いのはスコットだと思うのですが、なぜか転倒もスコットの方が多いんだよな。私が見ている限りの映像では、転んでいるのはいつもスコットです(苦笑)。さすがにFDでは巻き返して、総合では4位。表彰台には上がれませんでしたが、でもこの強豪メンバーの中でこの成績は健闘したと思います。ジュニアからシニアへ、着実にステップアップをしましたね。世界選手権でどこまで上位に食い込めるか、とても楽しみです。おまけの映像。2004年の彼らの演技(14歳と16歳の時)。今と比べるととても子供っぽいし技術も低いけれど、でもキュートで魅力的。曲が変わるところで、スコットが一人でコケてます(笑)。 ★11月25日★ ★一泊二日の札幌帰省、次の日に竹下通り散策と楽しくも忙しい日々が続いています。出歩いてばかりだから、ちっとも体調がよくならないや。来週はいい加減大人しくして風邪を直さないと、さすがにこのままではマズイ。 ★『KITCHEN MOTORS FAMILY ALBUM』を購入。キッチン・モーターズは1999年に設立されたアイスランドのシンクタンク・レーベル。そしてそこから発売されたコンピレーションアルバムがこれ。実はキッチン・モーターズに関しては私もあまり詳しくありません。ただmumやシガー・ロス、さらにビョークをはじめアイスランドの音楽が好きなので、それで興味を持ったという感じです。12月2日にO-WESTで開催の「KOKORO ROKKOROL〜Icelandic Music Showcase〜」に行くので、予習がてら聴いています。SlowBlowの曲がすごく好みだなぁ。わずか1分半の短い曲なのに、ぱっと聴いた瞬間から好きになる世界観。SlowBlowのアルバム、買わなきゃな。ボーカルの入っていない曲が多く、アナログ/テジタルの中間のようなまどろみ系エレクトロニクスの音がたまらなく気持ちいい。イベント自体もすごく楽しみです。他に今聴いている音楽はキセルとか新居昭乃さんとか、やっぱりこっち系の音。自分にとってのベースがこういうエレクトロニクスなのだと思います。昭乃さんといえば1月4日にZEPPでライヴがありますが、さすがに行きませんよ、さすがに。行きたいのは山々だけど、いくらなんでも提出一週間前はそれどころではないでしょう…。あと明日ようやくAPOGEEの1stアルバムを買いに行きます。楽しみ。 ★風邪で寝込みつつ、今月号のアフタヌーンを読む。「巨娘」が載っていてうれしい。しかもこれから隔月連載とな。「わたし神戸在住より巨娘の方が好きかも」と言ったら「汚れ」「不潔」「最悪」と言われました。ええ、どうせ。もちろん「臨死!! 江古田ちゃん」も大好きですわよ、ふふふ。汚れ漫画、愛読しています。 ★11月26日★ ★NTTがらみの手続きをしたら(電話回線の名義人を変更した。番号自体は変わっていない)、ネットに接続できなくなった。サポートセンターに電話したところ、引っ越し扱いになるとのことでまた使えるようになるまで2、3週間かかるという。最初に聞いた時は絶望したが(PCとネットがないと何もできない人がここに一人)、ADSLはだめでもダイアルアップならとりあえず使えるということで、当分はこちらでしのぐ羽目に。まさか今更ダイアルアップを使うことになるとは…。ダイアルアップでは回線が細すぎて、どこもかしこも重すぎて、まともにネットを見ることすらできない。もちろん、それでも使えるだけ本当にマシなんだけど。ダイアルアップの「ピー、ガガガガ」という接続音を聴いていると、自分がネットを始めた当初のこと、1999年頃のことを思い出す。このままブラウザを開けば、今はもう閉鎖されてしまったあの大好きなサイトがそこにあるのではないか。当時親しくしていた人から、またメールが舞い込むのではないか。そんなことをふと思ったりする。もちろん、そんなことがあるわけはない。これもすべて、前世紀の思い出。 ★HMVへ出かけてAPOGEEのアルバムを購入するだけなはずが、なぜかCDを一山掴んでレジに並んでいた私。あれれ。まぁ今週はわりと引きこもりな一週間になるだろうし、そのための音源と考えればいいか。というわけで、購入したもののリスト。雑感は一通り聴いてからアップします。APOGEE『Fantastic』、ELLEGARDEN『ELEVEN FIRE CRACKERS』、NEEiLS CHiLDREN『SOMETHiNG PERPETUAL』(この三枚はアルバム)、あとはバンプのニューシングル「涙のふるさと」。 帰り道上野公園を通り抜けて歩いていたところ、ダリ回顧展の前がヤバいことになっていて驚愕。なんだ、この長蛇の列。実はダリ回顧展はまだ行っていなくて、もちろん行くつもりなんだけどこの混雑はきついなぁ。会期も1月4日までだし、いつ行くか頭が痛いところ。今は時間が足りない、いくら時間があっても足りない。 ★11月27日★ ★COR終了。男子は、ブライアン・ジュベール。ただもうこれに尽きるかと。FSでクワドを3回決め、総合では2位のジョニーと40点差という大差で優勝。FSでクワドを3回というのは、新採点ではおそらく初めてです。深夜リザルトを見てブライアンの結果を知り、「えらい、あんたえらいよ!」とモニタの前でマジ泣きしそうになっているファンがここに一人。彼は「プルシェンコに勝つ」「フリーにクワドを3回入れる」とビッグマウスぎみな発言をするのですが、それをしっかり有言実行してしまうところがすごい。今回の演技で、モスクワワールドの悪夢はきっと断ち切れたことでしょう。彼は強くなった。本当に、強くなった。新採点に苦しみ、ここ2シーズンは結果も出ず仏スケ連ともめるはドロ沼状態に陥っていました。3月のワールドで強いジュベールが戻ってきたことを見せつけたのも束の間、さらに成長の跡が見える演技で優勝したCOR。「まさかこんなに早くクワドを3回入れることに成功してしまうなんて」というのが今の私の本音です。ブライアンはすごい。彼は目の前の壁に全身でぶちあたって力ずくで壊して前に進んでいく、そんなタイプ。決して守りなんかに入ったりはしない。攻めて攻めて、どんなに優位に立っていても守らず挑戦を続けていく。私はそんな彼の馬鹿なほどのまっすぐさとガッツに惚れ込んでいるのです。今年のグランプリシリーズは、中国ロシアとSP・FSともに首位で完全優勝でした。お見事です。演技終了後、彼は喜びを爆発させたかのような表情をし、そして氷にキスをした。その姿が、なんだかソルトレイクのヤグディンに重なるようだった。ブライアンこそが、永遠のヤグヲタ。氷に口付けている写真を見ながら、しみじみそう思った。 フィギュアといえば、次はNHK杯。この大会は表彰台の中央に立ってほしい本命二人がいるから、かーなーり胃の痛い大会になりそうです。。頑張れ、みんな頑張れ。そしてユニバの男子シングルの派遣は織田君、高橋君、そして神崎さんに決定だとか。わーい、神崎さん!先日のショーでは素晴らしい「オペラ座の怪人」の演技を見せたそうで、私はもう写真だけでメロメロでした。薔薇を持ったまま3Aを飛び、鏡という小道具を効果的に用い、素晴らしいファントムを演じたそうです。とにかくもう神崎さんのユニバ派遣はうれしいです。たまに、彼が京大院生でなければ来シーズンもフィギュアを続けてくれるのかもしれないのにと思ってしまう。でもその知性もまた彼の魅力なのだから、言っても仕方がないか。素晴らしい知性とエレガンス、豪快な3A、こんな素敵なスケーターがいることをもっとたくさんの人に知ってほしいしその演技を見てほしい。神崎さん、ユニバ派遣本当におめでとうございます。力一杯応援します。 ★エルレのニューアルバム、いいですね。すっかり気に入って、今一番聴いているのはこれかも。個人的に気に入っている曲は「Space Sonic」「Winter」「アッシュ」のあたりかな。疾走感があってメロディアスで歌詞が胸に刺さる曲、だいたい私の好みはワンパターンなんだよな。それは自分でもよくわかっている。久しぶりにエルレのライヴに行きたいなと思う。でも、いざ行くと結構違和感を感じてしまったり。演奏自体はいいのだけど、細美さんのMCにいろいろと思うところが…。彼のまっすぐさはすごいなと思うけど、それを共有できない。私は受け入れられない、受け止めようとも思えない。だから、あの場にいて少し居心地が悪くなる。音楽は、こんなに大好きなんだけど。まぁその前にエルレ人気すぎてチケを取れないんだけど、次のツアーは一応チケを取る努力をしてみようかなと思っています。 「こんな気分になったことはないか 自分はこの星で一番ダメな人間だって気分にさ ここにいる理由なんて聞くなよ 僕の欠片はまだ君の中に残ってる すごくチープだけど素敵な感情 君がここにいてくれたらいいのに」(ELLEGARDEN「Space Sonic」の訳詞)。鬱を誘う歌詞が好きです。突き落として、そして救い上げてくれる歌詞が好きです。大丈夫、私は毎日笑っているから。 ★11月29日★ ★よしながふみ『大奥』の2巻を読む。私、よしながふみの漫画で一番好きなのはこの『大奥』だと思う。刊行ペースがゆっくりなのが、もどかしい。 ★先日購入した音源の雑感その2。NEiLS CHiLDREN『SOMETHiNG PERPETUAL』。このバンドのことは全く知らなかったが、店内をふらふらしている時に片隅に置いてあったCDのジャケットが気になり手に取ってみたという、いうなればジャケ買い、雰囲気買い。ニールズ・チルドレンのことはまだよく知らないのだけど、カテゴリ的にはロンドンゴスパンクバンド…なのかな。ネットが上記の通りの状態なので、調べものをする気にもあまりなれず適当に言ってますが。適切な言い方ではないかもしれないけど、楠本まきさんの漫画に出てきそうな雰囲気というのが私の第一印象。ファッションやメイクなどのヴィジュアルに対するこだわりも強そうで、独特の雰囲気は好み。音楽も、なかなか好きです。これからもう少しこのバンドについてアンテナを張っていこうと思いました。ボーカルの声が、どことなくキュアーのロバート・スミスに似ている気がしたのですがどうでしょう。ニールズ・チルドレンンは12月16日に「BRTISH ANTHEMS」 で初来日するようです。彼らのパフォーマンスに興味があるし、イベント自体も面白そうとは思うものの、さすがに12月にこれ以上予定を入れるのは無理ですな。ま、その前にそもそも16日は勅使川原三郎のチケを買ってるんですけどね。 ★NHK杯、ステファン・ランビエールが欠場って…。私織田君ファンですが、ステファンには来てほしかったなぁ。ひそかに凹んでいます。 |
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