9月2日

狂騒の二日間。1日2日とPlastic Treeのライヴで、結局初日は下手最前・二日目は上手最前という暴挙をしでかしてしまった。最前なんて行ったら潰れちゃうかなと思っていたけど、結構足腰強いのでなんとかなりました。ただ二日目の押しはさすがにきつくて、数度「うっ、これは無理…」と思いましたけど。あれは苦しかった。二日目は上手だから押しが強かったのか、それとも最終日だからきつかったのか(この日の公演はソールドしていたけど1日はチケが多少余っていたはず)。まあ何はともあれ行きたかった両側の最前はとてもいい経験でした。

とは言うものの、いろいろありましてですね…。まずは初日。ベーススキーにとっては天国な下手最前だったにも関わらず、この日のライヴは演奏・音がよくなくて私は全然楽しくなかったのです。だいたいドラムが「ちょっとどうしたの?」と思うくらいブッチ君らしさのない凡庸なドラムで、全体的に覇気がなくて勢いが感じられなくて、バンド全体としてもはっとするような音を聴かせてくれなくて、終演後めちゃめちゃ凹みました。最初は「私に余裕がなかったからかな、だから不完全燃焼で楽しめなかったのかな」と思っていたのだけど、やっぱりそればかりではなく演奏自体がイマイチだったんだと結局そういう結論に至りました。あとは会場がラフォーレミュージアム六本木ということで音もよくなかったですしね。ともかくそんな感じで、初日はかなり盛り下がって終わりました。ライヴ後「楽しくなかった」と思ったのはcellツアー初日以来でしたね。こう思うのは久しぶりで、終演後はすっかり鬱入ってました。でも最前で正さんのベースプレイを見ることができたのは本当にうれしくて。やっぱりこの人のベースが大好きだと思いました。

そして二日目。この日は昨日とは違って演奏もよく、結果的にかなり楽しめました。アンコールでアキラさんのギターが炸裂していて、すっかりアキラ海月になりきって上手を満喫してました。この人がギターを弾いている姿はなんて格好いいのだろうと見惚れることもしばしば。アキラさんの場合、写真だと全然萌えないのにね。でもギターを手にしたリアルなアキラさんは最高に格好よかったです。あとかなり手元を見ていました。あの凄いギタープレイをたっぷり見ることができて満足。ただ上手最前にいて思ったのですが、私はやっぱりベースが好きらしくてついついベースのリズムに合わせて頭を振ってしまうのです。だから上手だとすごくノリずらい。上手と下手両方に行ってみて、やっぱり私は下手な人だなと思いました。なので次に前に行く機会があれば、迷わず下手に行きます。今日も上手にいたのに大半は正さんに合わせて頭を振っていて、上手なのにそれはないだろうって感じだったもの。でも上手は予想以上にドラムが見えましたね。下手だとシンバルの位置の関係でプレイがよく見えないのです。ドラムが見たいから上手という選択はアリかもしれない。それにしても二日間ともヘドバンしまくって首が激しく痛いです。ひどく寝違えた時のようで、首が全然曲がりません。でも頭振るの好きだわ。手でリズムを取る上手のノリは、私はあまり合わないみたい。

二日とも最前だからまだなんとかなりましたが、これが二列目三列目だったらきっと死にそうになっていたと思います。最前は柵があるし、目の前に空間があるし、押しはあるけどまだ楽なのです。後ろから強く押されるにも関わらず空気があまりない二列目以降には私はいられそうにありません。なので今回みたいな超良番の時は最前に行こうと思いますが、そうじゃない場合は中途半端な位置には立たずに必ず後ろで見ようと思いました。というか、基本的に私は真ん中あたりで押されずにじっくり見る方がずっと楽しいと感じる人のようです。二日間も最前行っておいてなんですけどね。これはこれでよい体験だけど、私は前に行きたい人ではないのです。別に前じゃなくたって、ライヴは楽しめるものですから。そもそも今日は最前にいてライヴ本編とは関係ないところで不愉快なことがちらほらあって、それで微妙に疲れました。詳細は書きませんけど、スタッフがそれはどうよ?という行動をしていたり。あとはスタッフばかりではなく、他にもね…。文句を書きたい気分ではあるけれど、とりあえず今日はやめておきます。でもそのうちここで吐き出すかも。まあともかくこれからは当分こんな良番も来ないだろうし、今後はいつも通り真ん中あたりでステージの全景を見渡しながら自分のペースでライヴを楽しもうと思っています。


9月3日

さすがに二日連続最前はきつかったらしく、現在体がボロボロです。肩も首も背中もバキバキだし、膝も直径5センチくらいの大きな内出血ができていました。押しつぶされないように、ずっと柵に膝を立てて体を守っていたから内出血になったんだろうなあ。全身筋肉痛で体が悲鳴を上げているので、今日はゆっくり休むことにしました。ライヴを満喫したから、明日以降は締切間近のレポートに必死で取り組みます。なのでしばらくは勉強漬けで日記のネタがないのですが、その分ライヴの覚え書きをぽつぽつ書いていこうかと思っています(レポではなく、あくまで覚え書きです)。全部プラ日誌に書けばいいのだけど、あちらにはあまり書きたくないこともあるし…。たまにあちらがここの裏日記になっていたり、ここがあそこの裏日記になったり、そんな関係です。楽しかったことも、楽しくなかったことも、少しずつ書き留めていきます。ここを読んでいるのはおそらくプラに興味のない方が大半かと思いますが、数日間はこういった話題におつきあい下さいませ。

素敵なお誘いをしていただいたので、9月後半の楽しみなお出かけがまた一つ増えた。うれしいけど、すごくうれしいのだけど、でもスケジュールがすごくきついわ…。お出かけを楽しむためにも、いろいろなことを頑張らないとね。あと『私を月まで連れてって!』の2巻を見つけたので買ってきました。早く1巻を再読したい…。今探しているところです。


9月4日

水越伸『メディア・ビオトープ』(紀伊國屋書店)を読了。研究書ではないけれど、すごくよい本だと思った。勉強になるとか参考になるという以上に、「こういうのは好き」という実感を持つ本。私自身は「メディア・ビオトープ」という概念自体にはあまりなじめないのだけど、それでも現実を見据えつつ希望を抱いて実践するこの人の姿が好きだ。水越伸という存在は近いようで遠いし、また遠いようで近い。思えばメルプロジェクトの研究会も、今年になってから一度しか行っていない。

まだまだ何もできなくて、座学に専念どころか座学すらまともにこなせていない自分のことを思う。先日高校の同級生(学部は違えど結局同じ大学院に進学した仲間)と飲んだ時、馬鹿話しの合間にさらりと深刻な話しをして気付いたことがある。大学に通うのが嫌なわけじゃないのになんで大学にいるとひどく鬱になるのだろう…とぽろりとこぼしたら、友達から「それは単に気後れしてるだけだよ」とぽんと言われた。その言葉にはっとした。現場で働いている(いた)人、実際にジャーナリズムなどの活動に携わっている人、学生も積極的にプロジェクとに参加したりと皆かなり活発だ。そんな中に大学も行っていない、他人とろくにコミュニケーションも取らずに引きこもっていた私が入ってしまったのだ、気後れするのは当然だ。「そこの学部はやっぱり少し特殊だよ」と理系な友達は言ってくれた。だから気後れするのも当然だし、必要以上に気にすることはない、と。「そうか、私は気後れしていたのか…」とマッコリをぐびぐび飲みつつ今更ながら気付いた私なのでした。積極的な人が多いから、余計私のとろさや鈍さが目立つのね。うんまあ、そう思えたら少しは気が楽になりました。ちなみに飲んだお店は根津の「モゴモゴ」という韓国料理のお店です。出てくるものが基本的に何から何まで辛いですが、でもとてもおいしいです。辛いもの好きな人におすすめ。


9月5日

さてさて、プラのライヴ話しでもしましょうか…。2日の日記を今読み直してみるとそこはかとなく「上手は嫌。もうこりごり」という気持ちが文章の節々から滲み出ているのを感じて我ながらちょっと落ち込みましたが、言い訳するとこの日はいろいろありましてですね。たまたまこの日の運が悪かっただけで、上手もすごく楽しい場所だとわかっています。だから「上手アレルギーにならないようにしなきゃ。ましてやアキラさんのせいではないのだから…」と心の中では思っているものの、消えないしこりが幾つか残っています。結果的にこれは個人攻撃になってしまうのかもしれないけど、そういう気持ちはないのです。でも目に余る行動だったし、黙っているには腹立たしすぎる。スタッフのこととファンのこと、二つの件がこの日のテンションを激しく削ぎました。今日はとりあえずスタッフの件について。

二日間とも整列やら入場やらの手際がよくなくて全体的に印象はあまりよくなかったのですが、私が一番許せなかったのは某スタッフが開演前の最前でファンの子(顔見知り?)と無駄話をしていて、挙げ句セットリストの紙を広げて見せていたりしていたことです。スタッフなんだからセトリを知っているのは当然でしょうが、それをライヴ前の最前で広げるってどういうことなんでしょう。私は見たくなかったので目を逸らしましたが、いつも最前でこんなことが行われているのですか?私は前に行ったのは初めてなんですけど、もうこれには唖然としましたよ。挙げ句「昨日とは曲がだいぶ違う」と言って、これくらいはまあ予想がついていたことなので聞き流しましたが「最初の曲が変わった」とか言い出して。セトリの紙から目を逸らしたので何に変わったのかはこの時点では判らなかったけど、オープニングが変わるという知りたくないことを開演前に聞かされてもう萎え萎えでした。今回のツアーはずっと「エーテル」オープニングで、この日も最初の曲は変わらないと思っていたのですけどね。結果的に最初は私の大好きな大好きな「絶望の丘」で、イントロのベースの音が流れてきて絶望の丘だと気付いた瞬間救われる気がして、開演前の不愉快な気持ちも水に流そうと思って気持ちの切り替えができました。絶望の丘を最後に聞いたのは約一年前、Cellツアーのファイナルでだったと思う。だからこの日のオープニングが久しぶりのこの曲で、本当にうれしかった。セトリを見なくてよかったと心の底から思ったものです。最初が絶望の丘と知っていたら、この感動を味わえなかったから。でも、オープニングが変わったということをベラベラ喋っていたスタッフのことはやはり怨んでしまう。これを知らなかったら、もっともっと感動できたのに。絶望の丘のイントロを聴くと、あの素晴らしいPVの映像が浮かび上がってくる。PVの幕が上がってお人形のような太朗さんがステージに立っている最初の情景と、目の前のステージ上で演奏をする今のPlastic Treeの姿が重ね合わさって、滲んだ。あまり意識したことはなかったのだけど、絶望の丘は幕開けにふさわしい曲だ。この日のオープニングが絶望の丘で、本当に本当によかったと思う。

おまけに某スタッフの件で腹立たしかったのはセトリの件だけではなくて。詳細は省きますが、要するに「彼氏いないの?」みたいな会話を最前の子としてましてですね………そういう話しは他所でやってくれよとイライラしっぱなしでした。ああもうホント、開演まできつかった。前日は下手最前で、この日はそういった不愉快なことはなくてただ単純にライヴの出来に納得できなかっただけだけど、それでもあまり楽しめなかったライヴの翌日だからもともと気持ちは若干低めで。そのうえ普段はまるで行かない上手に来てみればこんな調子で。始まるまで不機嫌極まりないというかテンションが落ちきっていたというか、とにかくもうひどい状態でかなり悲惨でした。とてもじゃないけどライヴを楽しめるとは思わなかった。だけど結果的にはそれなりによくて満足しました。ただライヴ本編とは関係ないノイズの影響で心底楽しめなかったのは否めませんが…。もう一件についての愚痴はまた明日にでも。


9月6日

調子の悪い時に楽しくない話しをするのは余計状態を悪化させるだけなので、しばらくやめておきます。楽しい話しはあまりないので何を書けばいいのか困ってしまうのですが……うーん。さすがに少し涼しくなってきたので、今月中には秋物を少し下ろせるかなと期待しています。用事が片付いたら、ふらふらっと街に出てウィンドーショッピングでもしようかな。今期はヴィクトリアンが流行りということで好みの服を見つけやすいのはいいのですが、これはこれでまた微妙だったり。でもまあ、手頃な価格でアイテムを掘り出せるのは便利ではあります。ジェーンの引き取りは一段落したし(実はまだ大物の入荷が数点残っているけど)、これからはふらりと入ったお店での出会いという買物を楽しみたいな。カタログ制っていうのも今では慣れてしまったけど、本当は好きではないシステムだし。冬物はあまり予約しないようにしなきゃ。って秋物同様ツボるアイテムだらけだったら困ってしまいますけど。別珍が着れる時期になるとぐっと楽しくなるのだけど、まだしばらくは無理そうですね。ボルドーやダークグリーン・濃紺や茶など、こってりした色を身に纏える秋は大好きです。自分の服の配色は、実はこのHPの色合いにかなり似ている部分がある。いろいろなものは誤摩化せても、色彩感覚だけはどうやっても無理らしい。寒色、低色彩が好き。明るい色は、あまり得意ではありません。

自分用のメモ。暇になったら発売されたばかりのストレイテナーのライヴDVD『BLACK STAR LUSTER』を買いに行くこと。Mewのニューアルバム『アンド・ザ・グラス・ハンデッド・カイツ』は9月14日発売。


9月7日

粉川哲夫『ニューメディアの逆説』(晶文社)を読了。84年出版。古い本だけど、今読んでもすごくアクチュアリティがあるなあと思う。うん、好きな本です。粉川哲夫は昔数冊まとめて本を読んだことがあるのだけど、たぶん今の私の方がもっと理解できると思う。またそのうち、図書館から借りてきて読み直すのがよさそうだ。それにしても読み終わってから、本書の中で言及されていたフィリップ・K・ディックの『死の迷宮』を読みたくなったり、如月小春の名前を目にして「ああ、DOLLを読みたいと思い続けてはや何年だろう。いまだに読んでないや」と思いを馳せてみたり。DOLLについて知るきっかけとなったのは、川本三郎の本だった。川本三郎も、最近久しく手に取っていない。せっかく本を読んでもこういうことばかり考えてしまう私は、本当に勉強に向いていないなと思う、とほほ。


9月8日

須賀敦子・文 酒井駒子・画『こうちゃん』(河出書房新社)を読了。図書館からなにげなく借りてきて、読み終わった瞬間書店へ走りたくなるような、「絶対この本は私の本棚に必要なの」と思えるような、そんな本に出会える幸せ。酒井駒子さんの絵がとても素敵。そして文章。好きな箇所はたくさんあるのだが、最初の一節「あなたは こうちゃんに あったことがありますか。こうちゃんって どこの子かって。そんなこと だれひとりとして しりません。ただ こうちゃんは ある夏のあさ、しっとりと 露にぬれた草のうえを、ふとい鉄のくさりをひきずって 西から東へ あるいて行くのです。鉄のくさりのおもみでこうちゃんのうしろには、たおれた草が 一直線に つづいてゆきます。どこまでも、どこまでも。」を読んで、ああなんて須賀敦子らしいのだろうと思った。大好きな本です。

「こうちゃん」の初出は「どんぐりのたわごと」で、「どんぐりのたわごと」とは須賀読者にはおなじみの名前であるコルシア書店から出版された手作り雑誌である。ここでは詳細には触れないが、興味があれば「どんぐりのたわごと」のすべてを収録しさらに解説も載っている須賀敦子全集7巻をぜひ手に取って欲しい。実は私は、全集のこの巻を持っているにも関わらず(全集はコンプリートはしていないものの、大半は購入した)、ほとんど手を触れていなかった。その理由は、自分には非常に明白だ。かつての私は須賀敦子の愛読者で(もちろん今でも愛読者なのだが)、また文章ばかりではなくその生き様まで憧れの対象であった。しかしこの巻を手に取り、それまでエッセイの中では明確に描き出されていなかった「キリスト教の問題」「信仰の問題」に直面して、自分がそういった側面をすっぽり見落としてて表面的な部分だけを消費する浅い読み方をしていたことに気付かされ、……それでかなり、かなり、落ち込んでしまった。結局打ちのめされた気持ちになり、7巻にはほとんど手を触れることはなく、ずっと本棚に飾っているだけだった。須賀敦子の創作の原点である「こうちゃん」が収録されているのに、結局それを今になって初めて読んだほどだ。数年ぶりに全集を手に取ってみて、なんとなく、逃げていたのかな、と思う。真剣に生きることからも、考えることからも。手に入れたものがある反面失ったものも多く、真摯な生き方はもう本当に私からはなくなってしまったと思う。だから昔の知り合いに会うのが実は恥ずかしい。すっかり浅い人間になってしまったから、連絡を取ることさえもう出来ない。必死で必死で必死だったあの頃の私は、もうどこにもいないから。そして私は今の自分をとても恥ずかしく思っている。などとぼんやり考えながら、本棚の一角の須賀敦子全集を眺める。迷路に入り込む必要はないのかもしれない。でも、もう少し、自分の心の声に耳をかたむける必要があるのかもしれない。明日、本屋へ「こうちゃん」を買いにゆきます。


9月10日

忙しくてバタバタしているので、取り急ぎ。昨日はムットーニのナイトシークレットツアーに参加してきました。一時間じゃ全然足りないですね。楽しかったけど、やはり物足りなさは残る。他にもいろいろ感想があるので、そのうち時間が取れる時にでも覚え書きを。

ムットーニの前に本屋へ寄り、『こうちゃん』を探してみたけどこの日は結局見つけられず。しょんぼりしたので、かわりに酒井駒子さんの『金曜日の砂糖ちゃん』を買いました。「金曜日の砂糖ちゃん」も「草のオルガン」も「夜と夜のあいだに」も、全部好き。読み終わった後、ふと「子供の情景」という言葉が頭に浮かんだ。この単語自体はA・A・ミルン(クマのプーさんの作者)の本のタイトルなのだけど、この本の中身を思い出したわけではなく、もっと抽象的な概念としての子供の情景。もしくは、幼年期の孤独。

Jane Marpleのサイトに秋物のアイテムがカタログ風にアップされました。(Janeのサイトが見にくいのはデフォルトです。相変わらず判りにくいサイトではあるけれど、これでも以前よりはかなり見やすくなったと思う。)たくさんお洋服が載ってるよー。コーデもかわいいよー。メロメロ。引き取りが一段落したしいい加減Jane一辺倒はやめて残りの秋は他のメーカーのものも買おうと心に誓っていたにも関わらず、決心が揺らぎそう。いや、でもここはぐっと我慢しないとね。自分が買ったもの、結構サイトに載ってるわ(笑)。今年の秋はJaneで大変散財いたしました…。


9月11日

週末のダイジェスト。土曜日はまず上野の国際こども図書館へ。再度「ロシア児童文学の世界」展を見て、カタログの申し込みをする。上野までは歩いていったのだが、途中芸大の前を通ると何やら賑やかな楽器の音色と食べ物の香ばしい匂いが。どうやら芸大祭の真っ最中だったらしい。何やら面白そうな気配で後ろ髪を引かれつつも、時間がなかったので足早に通り過ぎました。来年は行けたらいいな…。その後は渋谷に移動してTSUTAYAやパルコをうろうろしてからO-EASTの人格ラヂオのライヴへ。ライヴの内容に関しては日誌の方に書くつもりなのでこちらには書きませんが、とってもよかったです。楽しかった〜。なんか最近ちょっとライヴに対してナーバスになっていたのだけど、この日はすごく楽しくてねえ。気持ちが救われた気がします。本当に、よいライヴでした。人格ラヂオ、素敵。

日曜日は選挙へ。選挙後はおいしいご飯でも…ということで、千駄木のフレンチレストラン「ブラッセリー・フルール」でランチ。ここのランチ、すごくお勧めです。私は1500円のセットが好き。料理は本格的ながら食べやすい味だし、何よりおいしいし。これで1500円はとてもお得。お店の雰囲気もよく、こういうお店が近所にあって本当にうれしいです。フレンチはたまに食べたくなるのですが、高級感ありすぎる場所と店構えだとかえって疲れちゃって頻繁に行こうという気持ちになれないものですが、ここは本当によいです。今度はぜひディナーに行きたいです。涼しくなってきたので、「ご近所食べ歩き」熱も高まってきました。そんなわけで、遊び歩いた週末でした。さて、明日は籠って勉強しよう。


9月12日

自分用メモ。9月30日〜10月17日まで、パルコのロゴスギャラリーにて「印刷解体 Vol.2」。前回は逃してしまったので、今度こそは必ず行きます。私が惹かれたのは「文選・植字ライブ」。活版印刷にはもともと興味があったのだけど、半世紀近いキャリアを持つ職人さんたちが文選・版組みをするのを見ることができるなんて、それだけでもうワクワクしてしまう。おまけに組むのは『銀河鉄道の夜』内の「印刷処」の箇所というのがとてもオツ。活字&賢治好きにはたまらないイベントです。さっそく申し込みをしました。印刷解体の企画は古書日月堂。日月堂には久しく立ち寄っていないので、今度またあの素敵な空間にお邪魔したいです。

注文していた本『ロマンティック雑貨 SATSUKIさんが教えてくれたハンドメイドのABC…』(ブティック社)が届きました。SATSUKIさんというのはMalicaのデザイナーさんで、とても繊細で美しい小物やコラージュを作られている方です。私はMalicaの小物が大好きで、少しずつ集めています。本が出版されたとのことでさっそく買ったのですが、デザインがイマイチだなとは思ったものの、Malicaの小物がいろいろ載っているのがうれしいです。小物の作り方や型紙が載っているから、手芸の好きな人なら参考にして自分のオリジナルが作れそうですね。私は今のところ裁縫が全くダメなので、眺めているだけですが…。以前Malicaの飾り付け襟キットを購入したものの、型紙に合わせて裁断した段階で止まってます(とほほ)。大掛かりなお裁縫はともかく、せめて簡単にできるちまちま手芸ぐらいはマスターしたいものです。自由が丘にあるMalicaのお店はミルク色の布やレースがひしめき、その空間は時を止めたようなやわらかい優しさに包まれていました。自分の嗜好はもっと金属的で錆びかけたオブジェが立ち並ぶ空間を作ってしまうのだけど、白い繭を思わせるクラシカルな雰囲気は憧れです。年内のうちに、必ずMalicaに出かけてパーツやらレースやらピンクッションを購入しようと思っています。


9月13日

先月購入して以来、バタバタしていてずっと見そびれていたセルゲイ・パラジャーノフの『ざくろの色』。今日、ようやく半分近くまで見ました。あまりに美しくて、ただただ声もなく画面に見とれてしまう。なんて素晴らしい映像…。残り半分も、早く見なくては。

忙しいのに、調子があまりよくない状態です。ただ単に暑いから疲れているのか、それとも気にかかることが多くて心がきしんでいるのか。今日は用事を幾つか片付けて、それ以外は部屋でゆっくり休んでいました。最近は不眠症ぎみなので、それも調子の悪い原因の一つなのでしょう。夜少しでも眠れるように、今は昼以降はカフェインを断っています。カフェイン中毒者なので、これがかなりつらい…。それでもお茶は飲みたくなるので、紅茶や緑茶ではなくカフェインレスのものを淹れて飲んでいます。今はO-EASTの近くにある中国茶専門店で購入した菊花茶です。これ、カモミールやミントなどのハーブとブレンドしてもおいしいかも。今度やってみよう。


9月14日

昼頃起きて、地下鉄に乗って、人ごみに混じって歩いて、図書館へ行って、勉強して、緑の公園で甘い菓子パンを食べて、お茶を飲んで、家に帰ってきてメールを書いて、一日中ぼんやり。平凡で退屈な日常は、切れ切れの悪夢のようだ。

最近ぽつぽつと、ボルヘスの短篇を読み直しています。今日は「円環の廃墟」。炎に包まれた円形の神殿のイメージと、苦く皮肉な結末が好き。


9月15日

素敵な方と一緒にお出かけをしました。Jane Marpleで音符のヘアピンを購入して、アトリエ染花のショップでコサージュを購入して。日が落ちるのが早く、夜の風がひやりと冷たく、季節のうつろいを感じました。

 

 

 

 

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