7月17日

先日日記にちらりと書いたが、サラ・ムーンの『CIRCUS』を買った。昔からサーカスが好きで、資料をちまちま集めている。一応プラコンテンツのインターフェイスはサーカスっぽい感じにしているが、あれは私のやりたいイメージには全然追いついていない。将来もっとよいものを作りたいなと漠然と思いつつ、イメージ形成に役立ちそうな本のコレクションを続けている。

『CIRCUS』については一年ほど前から知っていたのだが、いろいろあってなかなか購入には至らなかった。ようやく購入を決意した矢先、今月号の「装苑」のアンデルセン特集の中で私の好きな絵本作家の酒井駒子さんがこの本を紹介していて驚いた。もちろんこれは単なる偶然で、でもある意味やっぱり偶然ではなくて、今がきっと私にとって『CIRCUS』を購入するベストタイミングだったのだと思う。

『CIRCUS』はアンデルセンのマッチ売りの少女の話しをサラ・ムーン流に脚色した写真絵本になっている。なかなかよい雰囲気ではあるのだが、これを写真で見るのではやはり物足りない。なんでも映像があるらしいのだが…できればそちらを見てみたい。限定本の方にはDVDが入っているらしいのだが、値段が「買おうかな」と悩めるレベルのものではないので諦めざるを得ない。私は彼女の撮った映画「サラ・ムーンのミシシッピー・ワン」が大好きなので、こちらの映像もとてもよいのではないかと想像を膨らませているのだが…。灯りが一つ一つ消えていく。熱狂と歓声に包まれたサーカスはもはや幻影。動物も死に、建物も朽ちていくだけ。そして、人もばらばらに散っていく。そんな物悲しいサーカスが、私はなんだかとても好きだ。

昨日は御茶ノ水へ出かけ、薬膳カレーの「じねんじょ」で鶏肉カレーを食べてきた。薬膳カレーなので「すごくおいしい」という味ではないのだが、でも体内からじわじわ効いてきそうな、そんな感じ。胃に全然もたれないさらさらした食感です。スパイシーだけど、やはりインドカレーとはちょっと違う。私は結構薬膳とか漢方が好きなのです。でもこれは健康に気をつけているからということではなく、単純にハーブが好きなのと同レベルですが。またそのうち出かけようと思います。その後ヴィレッジヴァンガードへ立ち寄り店内をふらふら見て歩いていたら、気になる写真集を発見。今回は見送ってしまったのだけど、すごく気になるからそのうち買ってしまいそう。こうして自分が今まで知らなかった、新しいものと出会えるのはすごくうれしい。


Book Baton
これは、私自身による私の解剖

持っている本の冊数
部屋に本棚が四つ。押し入れの中に本を詰め込んだダンボールがどっさり。正確な冊数は不明だが、年齢の割にはそれなりに多い方かと。


今読みかけの本
勉強本はいろいろ。趣味本だと『トーベ・ヤンソン短編集』。常に3冊くらいは同時並行で読んでいるタイプです。


最後に買った本
サラ・ムーンの写真集『CIRCUS』。一時期ほとんど本を買わなくなりましたが、最近は読書熱が回復したため結構買ってます。といっても文庫、もしくはアート系の写真集が多いけど。


特別な思い入れのある本。心に残っている本5冊
小説編とエッセイ編にわけて、その中で5冊選んでコメントしています。

本という名のミクロコスモスに囚われて
・池澤夏樹『スティル・ライフ』
科学と文学の融合。意識と世界の関係。15歳の春にこの本と出会って、私は本読みになりました。また池澤夏樹は昔の私にとって読書の羅針盤であり、この人を通じてたくさんの作家や本を知ることができた。そんな懐かしい思い出。

・長野まゆみ『天体議会』
少年感覚のスタンダード。私の好きなものがここに詰まっている。圧倒的な影響を受けて、そして今も離れられない。暗記するほど繰り返し読んだ本。完璧なまでに好みの世界。これ以上言葉はいらない。

・辻邦生『夏の砦』
内的彷徨。幼年期の記憶。芸術。手記という形式の小説を私はなぜこんなにも好きなのだろう。10代の頃、辻邦生のパリ留学時代の日記『パリの手記』にも影響を受けました。思考すること、書くこと、そしてロマンティシズム。今でも辻邦生を敬愛しています。

・宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
本ではなく短篇ですが。でも好きなのはこの作品だけではなく、とにかくもう賢治の作り上げた言語宇宙に惚れ込んでいると言っても過言でない。心が濁った時は頁をめくり、清澄な風が吹き抜けるイーハトーヴォへと彷徨い込む。

・日野啓三『夢の島』
日野啓三の作品の中では熱を帯びていると思う。東京という街に対して私が抱いている感覚は、80年代の日野啓三の東京を描いたエッセイに通じるところがある。現実も、架空の風景も自分の中で大切。鉱物的感覚に貫かれたその作品群は、私の体温ととてもなじむものである。

生きる、それは細い活字の鎖の上を綱渡りするような
・サン=テグジュペリ『人間の土地』
夜、砂漠、孤独。陸と空の狭間での飛行士の思索。サハラ砂漠を見るまでは、まだ死ねない。絶望的な10代の頃に生きる力を与えてくれた一冊。

・須賀敦子『ヴェネツィアの宿』
須賀敦子との出会いの一冊。この本と『ユルスナールの靴』をとりわけ何度も読んだ。曲がりくねった道でもいいから、私も自分の足できちんと歩いていきたいと思う。

・星野道夫『旅をする木』
生きること、写真を撮ること、文章を綴ること、すべてが合わさって星野道夫。アラスカへの憧れ。神格化する気持ちはないけれど、それでもやはり眩しい存在。

・堀江敏幸『郊外へ』
繊細に、そして強靭にしたたかに。呼吸をするような、そんな確かなリズムをもった文体に惚れ込み、今も惚れ込んでいる。出会いの『おぱらばん』でもよいのだけど、新書で手軽に読めるこの本を選んでみた。エッセイではないのかもしれないけど…エッセイ的な本。

・ヴァルター・ベンヤミン『パサージュ論』
この本をここに入れるのは絶対間違っていると思うのだけど入れてしまう。この本と『ベルリンの幼年時代』に影響を受けています。メディア論を勉強している人間のくせに、複製芸術やアウラよりこっちの方に興味を持つところにダメさの露呈が。


次にまわす人
今回は私で打ち止めです。ここはつまるところ袋小路、もしくはブラックホール。


7月19日

郵便局へ行った後、その向かいの雑貨店EXPOへふらりと立ち寄る。ガラクタが所狭しと置かれたカオスは落ち着くというよりはなんだか強烈な電波を放っていて、その濃ゆさに酔いつつもなんだかんだ言って好きでたびたび立ち寄っている。こういうお店が近所にあるのはうれしい。今日は久しぶりに覗いたのだが、私好みの掘り出しものがあってガラクタ雑貨を数点購入した。部屋に帰ってさっそくキャビネットの中に飾ってみる。ああ、とても好きな感じ。よい買物をしました。

それにしてもこの部屋いい加減物が増えすぎて飾るどころではなくなってきたので、さすがにどうにかしたいものです。部屋の主が圧迫されています。おたく&コレクターの性だと半分諦めていますが、それでもこのままでは落ち着くに落ち着けません。物が入りきらないので、もう一つキャビネットが絶対必要だわ…。来年中に友達を呼べるような部屋にするのが目標です。今のままでは恥ずかしくて人様に部屋を見せるなんてことはできません。私の部屋は理科室です。毎夜、ここで思考の実験が繰り返し行われています。

部屋の本を整理しようと思ってダンボールの中を漁っていたら、見失っていた安珠の『少女の行方』(東京書籍)を発掘し、懐かしくてぱらぱらと眺める。この本は『サーカスの少年』の隣に並べておこう。


7月21日

学校へ行ったら行ったで消耗するし、かといって休みになってずっと家に引きこもっていればそれはそれでネガティブになって鬱々とするし。どうしたもんだか。

印刷博物館へ出かけて展覧会「印刷革命がはじまった」を見る。アントワープを取り巻く出版文化史の展示。羊皮紙に手彩色の豪華絢爛たるパノラマ型展示に目を奪われる。

プラ夏ツアーのチケを引き換えてくる。取れるか心配だった横浜も無事当選。挙げ句の果てには都内2daysはありえないくらい良番。二日とも最前行けてしまうよ…。今回のFC優先は本当にグダグダで事務所に苦情が殺到している状態なのに、私は火の粉を免れたどころか普段以上によいという皮肉な結果に。とりあえず夏ツアーは三カ所行きます。今回のチケの件は事務所の責任だしメンバーを責めるつもりはないけれど、こういうことになったからこそ最高のツアーにしてほしい。よいライヴを見せてくれるのがファンへの一番のお詫びだと私は思う。それもMCの言葉じゃなくて、音楽で。これでライヴまでよくなかったら救いがない。よいツアーにして欲しいと思う。本当に、心から。


7月23日

バタバタしているので取りいそぎ。昨日は志方あきこさんのライヴへ行ってきました。大きい会場だなーと思って入ったら、なんと席が最前。ホールの最前っていいものですねえ。チケを取ってくれた友達に感謝です。志方さんは前回に比べてかなりライヴ慣れしたようで(前は客席から見ていても顔がガチガチなのがありありと伝わってくる程だった)、一年での成長っぷりが伺えました。高音に伸びる強靭な声の美しさは言うまでもなく、楽曲も素晴らしいです。私個人は多重録音による声を幾重にも重ねた音が一番好き。

その他西荻窪の音羽館で古本を購入。購入したのは『ターシャ・テューダー手作りの世界 暖炉の火のそばで』(半額以下でうれしい)『セピア色の少女たち』(アンティークの絵葉書を集めた本。少女たちの衣装がかわいい)、あとはG・マクドナルド『黄金の鍵』(ちくま文庫)。またカフェで開催されていたおとぎばなしをモチーフにした雑貨やアクセサリー展を見る。私はやっぱり物語が好きで、物語のあるものが好きで。形に惹かれて携帯灰皿を買いました。でも私煙草吸わないんだけどな。なのでピルケースとして使おうかと思っています。ピルケースといっても、薬なんてたまにバファリンを飲む程度なんですけどね。本当はただ飾っておくだけでいいのかもしれない。美しいものは、仮に用途があまりなくてもその美しさによって私には存在価値がある。そういうことを繰り返していると、現在の私の部屋のようになってしまうのですが…。ラフォーレはまだセール中なので、新宿ジェーンに立ち寄って秋物を見てきました。かわいい、かわいい。もうメロメロです。衝動買いしそうになりつつ、まずは予約ものを引き取らなければと思ってぐっと我慢。Jane Marpleのお洋服の中にある物語性、少女性、不思議でクラシカルな世界が一番好みの形で出るのが秋物です。欲しいものがありすぎて何を買うか悩む。

別に現実が嫌なわけではないけれど。現実の私は適当にうまくやってるけど。でもそれとは別な世界が私の中にはあって、そちらが影なのか、現実こそが影なのか、実のところよくわからない。幾重にも物語を身に纏って、今日も別世界を夢みてひとりあそび。


7月24日

地震。おもちゃ箱のような私の部屋は、あちこちにブリキの人形やら万華鏡が置かれ、昭和初期の気泡入り硝子壜が並び、時計や幻灯機、さらにスノードームや地球儀が立ち並ぶ。そして部屋をぐるりと囲む本棚。そんな場所なのに、なぜだか地震の時はびくともしない。物一つ倒れず、キャビネットの中も乱れることはなく、平然と揺れをやりすごす。自分でも不思議で仕方がない。なぜこの危うい部屋が、毎度毎度こうも地震のたびに無傷で済むのか。そういうわけで今回の地震、何一つ被害を受けることはなく無事です。心配してメールを下さった方々、本当にありがとうございました。

澁澤龍彦『高丘親王航海記』(文春文庫)を再読。澁澤の最高傑作だと思う。大好きな本。真珠を飲み込んだ親王が澁澤の姿に重なるようで、この部分が妙に生々しい。幻想の中で、ぽっかり浮かび上がるリアルな感覚。それは死への予感。


7月25日

自分のサイトではないHPのコーディング作業を延々と行っているため目がしょぼしょぼに。ああ、うちのサイトもいい加減更新しなければ…。やり出せばこんなに早いのに、取りかかるまでがやたらと遅いのは私のいつもの悪い癖です。いい加減これ以上引きずりたくないので、もう数日読書を我慢してHP作りを終わらせてしまいます。作業がこんなに遅くなってしまって、本当にごめんなさい。

そんなわけでPCのモニタとにらめっこする毎日ですが、明日は気分転換にジェーンの秋物の第一弾を引き取ってこようと思います。結局セールはどこも行きませんでした。エライ、我慢した。でもその分秋は弾けちゃうんだろうなあ。それにしても、7月なのに別珍ものの引き取りですよ。一体いつになったら着れるのでしょう…。まだまだ夏は続く。


7月26日

雨に濡れながらお出かけ。台風と天気図。こんな日に電車の中に傘を置き忘れる私は馬鹿としか言いようがない。地下鉄から出て、安いビニール傘を購入する。ざあざあと雨が降って、記憶まで洗い流してしまえばいい。毎日毎日憂鬱だ。

井辻朱美『パルメランの夢』(ハヤカワ文庫)を読了。自動人形と、遍歴帽子屋の話し。きらきらしたイメージが溢れていて、こういう世界は落ち着く。最近よく聴いている音楽はALI PROJECT「Dilettante」と河井英里「青に捧げる」。アリプロは「愛と誠」、青に捧げるは「にわか雨」と「Moon〜静かの海〜」をヘビロテ中。


7月27日

ようやくカレル・ゼマン「盗まれた飛行船」を見る。うわあ、馬鹿映画(笑)。飛行船を盗んだ少年たちが無人島へ辿り着き…というストーリーにややヴェルヌ色が出ているが、きっとゼマンに興味がないヴェルヌファンがこれを見たらがっかりすると思う…。なぜかノーチラス号とか、仙人のようなネモ船長まで出てくるし、それ以外の部分でも滑稽無糖。少年たちの話しより、私はしょうもない大人の駆け引きなんかが面白かったです。こんな内容なのにB級映画にならないのは、ゼマンのあの驚異的な映像手法があるから。実写とアニメーションのコラージュで構成されたその個性的な映像はとても素敵。まるでからくりみたい。まだ上手く言葉で言えないのだけど、ゼマン独自のこの手法は大好きです。ストーリーにはそこまで惹かれなかったけど、同じくゼマンの「彗星に乗って」も映像美の点で言えばすごく好きな作品です。これも買おうかなあ。「盗まれた飛行船」には飛行船をはじめ、飛行機の黎明期に登場するような珍奇な空飛ぶ器械がたくさん出てくるのもうれしいです。ペダル回して空を飛んだり、船のように漕いでみたり。ゼマンの作品はそれなりに見ているのですが、なんていうか作風にかわいらしさがありますね。ユーモアというかジョークというか…。馬鹿馬鹿しさも合わせて、私は好きです。

いつまでもぐじぐじしていてもしょうがない。前へ進まないと。でも、気力が全くないよ。やる気もなくて、私はからっぽで。このままの状態を望んでいるわけではないのだけれど。でも、きっとまだ動き出せない。もう少し時間がかかる。私はどうしていつもいつもとろいのだろう。


7月28日

ここ数日堕ちてましたが、ようやくちょっと回復。まあしばらく心身ともに引きこもりは続きそうですが、ぼちぼち動き出そうと思っています。気分転換をしたくて、部屋の片付けをする。いらないものを捨てたら部屋が少しすっきり。本の整理にも着手して、古本屋へ持っていくものを一山選別する。本の整理は一度には無理だから、少しずつやっていく予定です。目指せ、居心地のいい部屋。部屋の片付けの最中、秋山まほこさんの人形写真集『ある瑠璃色の夜、金魚楼に招かれし乙女たちは』をぱらぱらとめくる。焦げた形をしたこの本は、私の大切な宝物です。この本と合わせてドールDOLL特集の夜想を読み、本のデザイナーであるミルキィ・イソベさんによる秋山さんのインタビューを読むのがお勧めです。ミルキィ・イソベさんの想いが込められたこの本のデザインのことを知った時、体が震えました。最近秋山さんはご自身のホームページを立ち上げられて(「秋山まほこ」で検索すればすぐ見つかりますよ)、……いつかうちのサイトからリンクを貼らせていただきたいものです。少女と金魚、ゆらゆらと、夏の幻影。

読了本。紅野謙介『書物の近代』(ちくまライブラリー)エドワード・W・サイード『知識人とは何か』(平凡社)。勉強本。たまに逃げたりもしつつ、それでも私は自分のペースで地味にやっていきますよ。私は頭が悪いから、覚えが悪くてろくな思考すらできなくて。そんな自分が嫌いだけど、でもそれも自分だしね。。向き合っていかないと。自分を好きになるって難しいですね。

昨日寝る前ふと目について遊佐未森の本『空耳見聞録』(河出書房新社)を手に取ってぱらぱらと眺めたら、インタビューの中の好きな映画のところで「盗まれた飛行船」に言及されていてびっくりする。私がこの映画を見た日にこれを読むなんて…。この『空耳見聞録』はかなり昔に読んだきりで、遊佐さんが「盗まれた飛行船」を好きと言ってたことなんて全然覚えていなかった。それでもこうして手に取ってしまったのは、無意識の部分で覚えていたからなのだろうか。単なる偶然…にしてはちょっと出来すぎている。やっぱり私の記憶のどこかに残っていたのかな?なんにせよ、不思議な出来事です。


7月29日

ラフォーレからの帰り道、ふとある予感に駆られてBOOK OFF原宿店に入る。そして、そこで探していたb-flowerの一番欲しかったアルバム「World's End Laundry 〜メルカトルのための11行詩」を発見する。お店に入る前から、なんとなく出会える確信があった。そういうことも、たまにはある。家に帰ってアルバムを通して聴いてみると、私にも外間隆史(遊佐未森さんのプロデューサーで有名)テイストがありありとわかりました。アルバム単位で聴いたのがよかったみたい。「リラの咲く日々」とか「夏の日の葉脈」なんてまさに空耳チックよね…。これ以外でも、節々で外間テイストを感じます。外間さんのことばかり書いてしまったけど、私はボーカルの八野さんの歌詞の世界とてもが好きです。他のアルバムも探し続けます。それにしてもこのアルバム、私はタイトルとジャケット写真がすごく好きで。クレジットを眺めていたら石川絢士さんの名前を発見して、結構遊佐さんとスタッフがかぶっているんだなあと思いました。そういえば私が先日聴きまくっていた河井英里さんの好きな曲も作詞が工藤順子さんだった。やっぱり私はこの近辺のものが好きで、ルーツの一つなのかもしれない。こうしてたくさんの好きな物に囲まれて、世界は開かれつつ閉じる。始まる、もしくはそこで終わる。

部屋を掃除していたら、埃まみれの『カルチュラル・スタディーズ入門』を発見。ああ、私これ買ってたのね…(家にあったことすら忘れてた)。ちゃんと読まなきゃ。ということで、現在読んでます。あと同居人が鳩山郁子さんの新刊『シューメイカー』を買ってきてくれました。こちらの感想はまた明日にでも。


7月30日

毎日暑いですね。この頃は用事を済ますために外出して帰ってくるだけでもうぐったりです。本当はいろいろ日記に書きたいことがあるのですが、ここ数日は外出が多くてすっかり体力を消耗してしまったので今日の日記は手抜きで済ませます。それにしても明日は日比谷の野音でプラの出るイベントがあるのですが…私大丈夫なんだろうか。ちょっと外出するだけでこんなに疲れるのに、長丁場の野外イベントに耐えれるのかとっても不安。プラを見るの自体は楽しみなんだけど、どうせトリだろうしその前に暑くてへばってしまうのではとかなり心配です。本当に大丈夫かな…。今の疲れ具合からして、少し不安の残る前夜です。

中井浩編『中井正一 論理とその実践 ー組織論から図書館像へー』(てんびん社)を読了。「委員会の論理」を読んだ時、漠然とではあるけどこれは抽象論ではなく背後に実践がある上での議論だというのを感じた。それ以来なんとなく中井正一のことがもやもやと心にひっかかっていて、これを読んでみることにした。中井の広島における文化運動、さらに国会図書館においての活動の記録がメインに収録されており、今まで自分の知らなかった面がいろいろ見えてきて面白かった。たださまざまな媒体に発表した短文が収録されており、同じ内容を言葉を変えて語っている部分が多いのでそういう意味では多少飽きるのが難点だが。自分の頭の中にぼんやりとある書物そして知識の蓄積、図書館やアーカイブに対する関心をどうやって形にしたらいいのか、私にはまだ全然わからない。そんな中で中井正一の存在はなんだかとても惹かれるものがあるので、これからも趣味的に読んでいこうと思っている。本当はもうちょっとまともな感想を書きたいのだけど、疲れているので頭が働かない。暑いのは苦手だ。

 

 

 

 

back -- index -- next