4月1日

4月1日。エイプリルフール。大学関係のMLでとても真面目な会合のお知らせがきて、メールの最後に教授が「これはエイプリルフールではありません」と記してあって笑った、そんな一日。確かに当日にメールを流すのはいきなりすぎるけど、誰もエイプリルフールだとは思わないでしょう、こんな深刻な議題なのに…。辻邦生『夏の砦』の第一章を読み直す。この出だしに心を掴まれた、幾年も昔に。今の私は疲れすぎていてこの濃密な物語を読み込むことはできないから、一章だけ読み直してひとまず満足する。いよいよ4月。新年度だ。


4月2日

最近の私のお気に入り。マリアージュフレールの「フレンチブレックファースト」。ダージリンのファーストフラッシュ。レース。ピンタック。ヴィクトリアン。クラシック。Malicaの小物。アニックグタール、フレデリック・マルのオードトワレ。大島椿油。ローズマリーとゼラニウムのエッセンシャルオイル。料理レシピ検索。部屋のお片付け。空想。


4月3日

日々空想、もしくは妄想。

『装苑』5月号を買う。特集はシャツ。前のレースといい今回のシャツといい、ツボなのよね…。そういえばUNDER COVERの春夏コレクションはシュヴァンクマイエルへのオマージュだとか。UNDER COVERって自分が着るタイプの服じゃないからあんまり興味なかったのだけど、今回のは結構好きなテイストです。

岡崎京子『ぼくたちはなんだかすべて忘れてしまうね』(平凡社)を読了。目を逸らしたいような、でも見つめなければと思うような、そんな本。


4月4日

笹尾多恵『わたしのヴィクトリアン刺繍』(文化出版局)をぱらぱら眺める。アンティーク小物と組み合わされた写真がとてもきれい。撮影協力にはマチルド・イン・ザ・ギャレットとある。最近刺繍に惹かれてやまないのだけど、洋服のボタン付けさえ裏がぐちゃぐちゃというような私の不器用さではさすがにためらわれる。Malicaの簡単な裁縫キットを購入したので、まずはこういったものから挑戦して慣れていくつもり。忙しかったり新しいことで頭が混乱しっぱなしなので、ちくちく縫う単純作業をしたくてたまらない。


4月5日

大森仔佑子『FOR A GIRL』(文化出版局)を購入。最近装苑を買うのが習慣になってしまって、私はこの人のスタイリングが好きなんだなあと思った。そうなると本が欲しくなるわけで、速攻購入。かわいいです。そしてかわいいだけではない、独特のスタイルが素敵。ああ、なんかいろいろ影響受けそう…。今日は届いた本をざっと眺めた程度なので、またそのうちじっくり感想を書きます。そういえば最近まともな読書日記を書いていなくて申し訳ないです。一応活字も読んでいます。明日こそは、ちゃんと読書日記を書こう。


4月6日

Jane Marple20周年を記念して、別冊spoonからジェーンの本が出るそうです。前にシャーリーテンプル30周年を記念した本が出ましたが、ジェーンもついに。発売は4月27日、もうすぐです。わーいうれしいな、買おうと買おうと思いつつクレジットを見ていたらスタイリストがYoko Omoriとあったのですが…大森仔佑子さん?昨日『FOR A GIRL』を買ったばかりで、私の中ではジェーンとは全く関係なく大森さん熱が上がっていたのですが、まさかこうくるとは。自分が好きで夢中になっているものが交差することはよくあることだけど、今回もまさにそれだとなんだか幸せな気分になりました。繋がった瞬間は、今まで見えなかったものが一気に見通せるような、もやもやした霧がさーっと晴れるような、ともかく自分の中がクリアになる。その瞬間が好き。だから謎解きのように、いつも世界のあちこちに散りばめられたアイテムを探している。

私がジェーンにはまったのはそんなに昔のことではないのだけど、ともかく20周年の時を見ていられたのは幸いだと思う。これからもコレクションが楽しみです。最近お金ないからとお店に近づいていなかったのですが、もう限界…。週末にでも夏物の入荷具合を見に行くつもりです。よいものがあれば、スカートを一着くらい買っちゃうかも。

読書日記を書くといっておきながら、結局今日も書けませんでした。新しいことだらけで、なじむまでやたらと時間のかかる私にとっては苦しい日々です。毎日異様に疲れています。ここが正念場と思っているので、めげないように頑張ります。


4月7日

6月16日のプラZepp Tokyo、確実に行けないことが判明…。時間も曜日も論文ゼミとバッティング。あまり関係ない内容だったらさぼってもいいかと不真面目学生の私は思ったのですが、ぜひとも聞きたい内容ばかりなので、これはもう諦めるしかないな、と。最後の手段は日曜の名古屋遠征。こういう追いつめられた形で遠征はしたくないのだけど、ライブに行かないのも嫌だし、やっぱり遠征しかないのかな。とりあえず一般発売で名古屋のチケを確保するつもりです。交通手段はあんまり考えたくないから、後で考えよう…。それにしても都内のライブに行けないなんて、やっぱり落ち込みます。あーあ。ただでさえこんな毎日なのに、エネルギー源の一つであるプラにも行けないなんてね(ため息)。

明日はアカウントをもらうための講習を受けた後ジェーンと美容院の予定です。今は髪が伸びきってボサボサで大変なことになっています。心も体も荒んでいるのはいろいろな意味で見苦しいので、少しはまともにならなければ。


4月9日

ポール・ギャリコ『七つの人形の恋物語』(王国社)を読了。今まで読んだギャリコの作品の中で一番好きかも。七つの人形を操る男とその一座に偶然加わることになった純真な少女の物語。でもなんでこれが解説などで七重人格とか多重人格などと簡単に言われるのかがよくわからない。私には、人形を操るという行為と本人の人格の関係はもっと複雑なような気がする。精神分析のことが全然わかってないから、こう思うのかもしれないけど。

髪を切って、ちょっとお買い物。今期のnational standardがめちゃめちゃ好みでびっくりしました。もっと早く気付いていればよかった…。ベーシックなカラーにレエス、リボン。細部のこだわり。めろめろです。生成のブラウスと淡いグレーのカシュクールを買いました。どちらも素敵なレースがついていて少女っぽい。とても繊細な作りだから、大事に着なければ。


4月10日

最近の読了本。小池真理子『一角獣』(角川書店)。画は門坂流。タイトルになっている「一角獣」が一番好き。あとは「光きらめく海」もなかなか。小沼丹『黒いハンカチ』(創元推理文庫)。ミステリーとして読むとどうやっても物足りないのだが、主人公のニシ・アズマを含めA女学院の先生たちのキャラがよいのでその点は面白い(色黒な音楽の先生の渾名がインド鶯というのが妙に私のツボだった)。自分的にはユーモア小説として楽しんだ。

今日目が覚めたら14時だったとか、ありえない。そんなに私は疲れているのか…。桜が散った後くらいからガラガラと壊れていきそうでかなり不安。四月は嫌いだ。新しいことが好きなのに、慣れるまでやたらと時間がかかる自分も嫌いだ。


4月11日

久世光彦『雛の家』(中央公論新社)を読了。久世光彦の本にはほとんどはずれがないし、そうは言いつつ若干マンネリを感じて最近は読んでいたのだが、これは久々にガツンとくる一冊だった。人形屋<津の国屋>の三姉妹、ゆり子・真琴・菊乃の物語。時代は第二次大戦前後、久世光彦がエッセイなどで何度も語っている自分の幼年期。この時代が女性の視点で描写されることは今までもあったように思うが、今回は三姉妹ということでより濃密な気配が漂っている。この人はなんでこんなに女を見透かしているのだろう…という感じ。どの本にも色香は漂っているが、この作品の色っぽさはまたとびきりだ。谷崎の『細雪』をはじめ、姉妹の話しはなぜだか好きだ。自分も三姉妹と女ばかりの中で育ったからかもしれない。この作品の中で一番おいしいのは三女菊乃かなと思うけど、長女気質な私はゆり子派です。


4月12日

桜が咲いたのにこの寒さ。冬のコートとマフラーを再度持ち出した。踏みつぶされている湿った花びら。どんより曇った空。すっきりしない。全然、すっきりしない。

『Movable Typeスタイル&コンテンツデザインガイド』を購入。中断していたMTのカスタムをまた再開しようかと思って買ってみた。あと『MacOS XユーザのためのUNIX入門―ターミナルから覗くUNIXの世界』も購入しようと思ったら、アマゾンでは品切れ。あらら。今度大型書店で探してみて、なかったら……どうしようかなあ。一応文系だし、社会学の基礎が全然身についていないからこっちの勉強もしなければいけないのだけど、こういう話しも結構好きだ。文系にしては興味が理系寄りだし、理系から見れば全然文系だし、私は何やっても中途半端なんだよなと思わざるを得ない。


4月13日

水・木は授業がきつい。へろへろ。欲しい本があるかどうか渋谷のブックファーストで探してみたけど、やっぱりない…。困った。アレクサンドル・グリーン『輝く世界』を読み進めている。まりの・るうにいの美しい装画に一目惚れして購入したものの、なぜかずっと積読状態だった。それを今、ようやく手に取っている。眩しい妖精文庫。ゆらめくイメージ。別に現実が嫌いなわけではない。それでも、たまに視線を逸らしたくなる。


4月15日

二日酔いで頭がズキズキ。飲み会楽しかったけど、さすがにちょっと飲み過ぎましたわ。最近エマにぞっこんのわたしく、ついに月刊コミックビームを買うまでに。ネタバレは避けますが、エマが、エマが!はらはらです。あとハチクロも基本的には単行本派なのですが、ふと今月号のヤングユーを読んだらあんなことになっていてびっくり。いつの間にそんな状況になっていたんだ。でも真山、よかったねえ。自分には全然学力が足りてなくて、大いに勉強の必要性ありということを実感した一週間でした。来週もがんばろう。

 

 

 

 

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