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★3月2日★ ★風邪の一歩手前です。こんな忙しい時期に寝込んでなんかいられない…。というわけで瀬戸際のところで戦っています。今回一番つらいのが頭痛です。なんでか知らないけど強烈な頭痛がします。思考が鈍るし能率が下がるし、嫌なことこの上なし。 ★相変わらず『河岸忘日抄』をゆるゆる読んだり、音楽を聴いたり。今日もまた渋谷のTSUTAYAへ行く予定。ここは品揃えがとても豊富です。最近理由もなく疲れているから、音楽に依存してしまう。まあ支えがあるのはいいのだけど、あんまり依存もなと思ったり。 ★3月3日★ ★堀江敏幸『河岸忘日抄』(新潮社)を読了。私の気分の問題なのか、それともこの本の中にある何かがそうさせるのか、いつもは一気に読み上げる堀江敏幸の本がなかなか進まず数日かけてようやく読み上げた。感想を言えば『雪沼とその周辺』を読み終えた時のように強く揺さぶられるものはなかった。読み終わった後私に残ったのは、水の上の動かない船で暮らす主人公が日々感じているであろうかすかな水のゆらぎのような、そんな感覚。ストーリーがやや曖昧で、細部の描写だけ妙に鮮明だ。自分的にはスルメな本かなと思ったりする。またしばらくして、忘れた頃に読み直すことにしよう。 ★その他気になる情報。川田喜久治写真集『地図 The Map』の復刊。2003年にあった川田喜久治展で見た時から気になっていたし、総観音開きという杉浦康平によるすさまじい造本もよかった。しかし値段は12600円也。ジェーンのカットソーの値段だなと思っちゃうような今の私にはとりあえず無理。あと辻邦生全集が出ていることに今頃気付いた私は辻ファン失格です。いかに本屋に行っていないかがバレバレ…。全20巻というその全集ですが、ほとんどの作品を文庫やら何やらで集めている私には不必要なものと思って見送ります(自分の本棚に全集が並んでいたら壮観だし、それはそれでうれしいとは思うのだけど)。ただ本自体は手に取りたいので大きな本屋へ行った時は忘れずにチェックします。今は作品からは少し離れているけど、辻邦生に対する敬愛の念は全く変わっていません。作品のみならず、作家に深い思い入れを持ったのは辻邦生が初めてのような気がします。そしてその後須賀敦子、星野道夫。みんなノマドだ。私が惹かれるのは不安定な足場をものともせずそこを軽やかに渡り歩いていく、そんな人たちばかり。魂の放浪者。そのうち川の流れが変われば、私はまた再びこの地点に戻るでしょう。それまでは、別な土地を旅してきます。 ★3月4日★ ★今日のこの天気は一体何ですか…。ありえない寒さ、ありえない雪。この微妙すぎる体調には厳しい一日でした。 ★4月のART-SCHOOLのチケを取ってしまいました。私、もうすっかりバンギャというかライブがないとダメな人になってしまったのね…。2月は一度もライブに行かなかったから結構たまってます。3月はキルシェで、4月はアートと他にもう一つくらい行きたいな。取れたらメトロノームのワンマンにしようかなあ。でも5月1日の渋谷の大乱も行きたいしな。あんまり連続はつらいかも。というか未だ情報が出てないプラ!事務所を移籍して、1月15日のライブでシングルと春ツアーを予告しておきながら事務所ともどもぷっつり音信の途絶えたマイペースバンドプラ!。そろそろお目覚めの時期でしょうか。バンド自体が地下に潜るのはかまいませんが、オフィやら事務所の方はちゃんと動いていてほしいものです。ある意味彼等らしいわとは思いますが、ホントにもう、変なところでファンを心配させないでくださいよ。 ★レイ・ブラッドベリ『華氏451度』を再読。実はこの本、私はあまり好きじゃなかったりするのだけれど(作品の出来とは全く別の個人的感情による判断。評価していないというより読むと気持ちが激しくダウナーになるというそんなアホな理由)、たまに読みたくなる。夜の暗闇の中、燃え上がる書物の赤々とした炎が目に浮かぶ。 ★3月6日★ ★カレル・ゼマン『彗星に乗って』『前世紀探検』を見る。カレル・ゼマンのテイストは大好き。これから週に2、3本くらいゼマンを見ていこうと思っている。ここ数年ずっと映画を見ることができなかったのだが、ようやくまた見たいという気持ちが高まってきた。映画を見る喜びを再び取り戻せて素直にうれしい。というわけで渋谷のTSUTAYA通いが続きます。 ★週末はとても忙しくて、じっくりメールを書く時間が取れませんでした。メールのお返事、もう少し遅れてしまいそうです。返信していない方々、本当にすみません。もう少しお待ちくださいませ。とろい管理人で申し訳ない気持ちで一杯です。 ★3月7日★ ★現在『懐かしい未来 甦る明治・大正・昭和の未来小説』という本を読んでいる。内容はサブタイトルでおわかりかと思うけど、日本の未来小説・空想科学小説を集めた本。タイトルといい中身といい、まさに私好み。最近はカレル・ゼマンをはじめ、この手の突飛で奇想天外なものを見たり読んだりするのがマイブームです。 ★今月号の『装苑』を買ってきました。特集はレース。もううっとりです。目の保養だわ…。個人的に好きなのはフリフリではなく、もっとうっすらとした透明なレース使い。繊細で空気感のある雰囲気が好みです。今期のLois CRAYONで激しく私好みのデザインとレース使いがされたカットソーが数点ありました。甘すぎない色とデザインに華奢なレース。自分でも似合うと思ったし、店員さんにも雰囲気にぴったりと太鼓判を押してもらいました。眺めているだけで幸せになるお洋服です。暖かくなったらこれにジェーンの4連シューズを合わせて着るつもり。 ★3月8日★ ★新居昭乃さんのライブツアーが決定したそうです(まだラジオで発表されたのみで、HPに情報は載っていません)。5月20日東京、6月3日福岡、6月5日大阪。ああ、うれしい!去年の秋のライブ「エデンにて」が非常によかったから期待度大。東京しか行けないなー。頑張ってチケを取らねば。昭乃さんは今年がデビュー20周年なのです。20周年を記念して、ツアー以外にも何かしてくれるといいな。 ★長山靖生編著『懐かしい未来 甦る明治・大正・昭和の未来小説』(中央公論新社)を読了。ヘンテコな小説がいっぱい。こういった未来小説・空想科学小説は埋もれているものが多いと思うが、これから機会があれば少しずつ読んでいきたい。 ★3月9日★ ★堀江敏幸『雪沼とその周辺』(新潮社)を再読。先日『河岸忘日抄』を読んだためだろう、また静かに堀江熱が高まってきた。断章めいた構成の『河岸忘日抄』を読んでいた時、ふとパスカル・キニャールの本を思い出した。断章は好きだ。少し、コラージュに似ている。私の断章好きを遡れば、ノヴァーリスに辿り着く。先日の日記の時はうっかり書きそびれてしまったけれど、堀江敏幸もきっとノマドだ。 ★今週は忙しくて、それ以上に全く体がついてこなくて、だいぶよろよろしながら過ごしています。毎日毎日家に帰ってくるとぐったりしていてひたすら眠っている。体力的には限界に近いのだが、でも生活自体はなかなか面白い。古い史料と向き合うのは好きだ。私はやっぱりこの生活を選んでよかったと思う。 ★3月11日★ ★研究室のプロジェクトがいよいよ大詰めのため、家にいる時間がいつになく短い毎日です。面白いのだけど、元来引きこもりな私はそろそろお部屋に籠りたい…。おまけにやらないといけないこと、やると言ってやっていないことが多すぎてだんだん頭が混乱してきました。週末は休養&やらないといけないことの消化にあてるつもりです。一日36時間くらい欲しいこの頃。 ★小川洋子『薬指の標本』(新潮文庫)を再読。この作品、フランスで映画化されるそう。それにしても未だに『博士の愛した数式』を図書館で見つけられない私。きっと予約でびっしりで、書架に並べる暇もなく次の人に借りられていっているのだろうなあ。 ★3月12日★ ★一日部屋でまったり過ごす。こうして一日ゆっくり家にいたのってすごく久しぶりな気がする。最近柄になくクルクル動いていたからな…。まだ本調子じゃないですが、体を休めることができてだいぶ回復しました。明日もお家で過ごす予定。天気がよければ午後は散歩がてら湯島の梅を見に行こうかと思っています。 ★カレル・ゼマン「鳥の島の財宝」を見る。うーん、自分的にはこれはイマイチ。ストーリーがちょっと平凡すぎて面白くない。でも最初の方の海中シーンはなかなかきれいだった。 ★3月13日★ ★結局梅を見に行くことはなく、部屋でひたすら惰眠を貪る。私、やっぱり疲れているのね…。一日中寝覚めの時のような、ぼんやりした感覚。図書館から借りてきた本『イニシャル&モノグラムの刺繍』を眺める。こういう刺繍、大好き。写真もきれいでお気に入り。ミシンがないので相変わらずお裁縫が進まないのだけど、刺繍なら挑戦できるかも。でも不器用な私に刺繍なんてできるのかしら。最近お風呂にゼラニウムのエッセンシャルオイルを入れるのが好き。とてもいい匂いで落ち着く。 ★3月14日★ ★江國香織『号泣する準備はできていた』(新潮社)を読了。直木賞受賞作。決定的に嫌いになったわけではないけれど、でもやっぱり今の江國香織の作品にはあまり興味が持てない。昔の作品は随分好きだったものなのだが。最近は不倫の話しが多くて惹かれないというのが表面的な理由のような気がするが、たぶん原因はそればかりではないのだろう。私は江國香織の描くこどもが好きだったのだ。最近は大人の女性の話しが圧倒的に多い。まあ、これも仕方のないことなのだろうけど。 |
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