2月2日

来年度になるまで少しゆっくりしようかなと思っていたのですが、結果的には忙しい2月を過ごすことになりそうです。私は何事も慣れるまで時間がかかる人だから、少し早めに始めておいた方がいいのでしょう。忙しくなったけど、逆に「いろいろなことをやらなきゃ」と思う気持ちが強くなった分やる気が出てきたかも。人間暇すぎるとダメなんですね。そういうわけで慣れるまではしばらく大変かもしれませんが、水面下でいろいろ頑張ってます。来週くらいには少し落ち着くかな…。それまではバタバタしているかもしれません。シュルツ全集、今日は「クレプシドラ・サナトリウム」を読了。

そういえばジェーンのメンバーズカードをいただいてしまいました。完璧に堕ちたな、ジェーン道に(笑)。プラに堕ち、ジェーンに堕ち、忙しい毎日です。


2月3日

毎日大学に通ってます。自分がいかに出来ないかを思うと日々とても落ち込むけど、なんとか頑張っています。一年目はやっぱり大変そうだな…。落ち込みすぎないように気持ちを切り換えないと果てしなく沈みそうです。

シラノ・ド・ベルジュラック『日月両世界旅行記』(岩波文庫)を購入。前々から読みたかったので、文庫で出版されてうれしい。忙しくてなかなか趣味本を読む暇がないのだけど、少しずつ読み進めたい。シュルツ全集を出先に持っていけないので、鞄に入る本が買えてちょうどよかった。


2月4日

ああ、一週間が終わった…。今週は長かったです。でもまあ、なんとか進み出すことができて何より。窓機にも多少慣れました。テキスト入力機として使用するならやっぱりWindows便利だよなーと実感しました。自分のメインマシーンをMacから変更する気はないのですが、iBookが調子悪いこともあり論文用に一機買ってもいいかもと思っています。テキスト書き用と割り切れば窓機でも全然問題なし。最近の機種は安いし、そのうちお金がたまったらノート型を物色しに行くかもしれません。

この頃よく大学生協の書籍部をのぞいています。つい最近までここの存在を忘れていました。最近本屋へ行く暇がないなーなんて思っていたのですが、灯台下暗し。『日月両世界旅行記』もここで購入しました。書籍部は品揃えが結構充実しているし、これからは生協でしか本を買わないかも。大学行くついでに寄れるというのがとても便利です。でもSHOXXとかFool's Mateは置いてないからやっぱり普通の本屋にも行かなきゃだめみたい(どちらもヴィジュアル系音楽雑誌。プラの記事を読むためにチェックしている)。置いてたらすごい助かるんだけどと思っていましたが、さすがになかったです、あはは。

2月に入ってから余裕のない日記ですみません。来週はもう少し、落ち着いて生活できるはず。本読み生活にまた戻れるはず。


2月5日

最近Filemakerを使うことがあります。こうやっていろいろなアプリケーションに触れる機会が増えてうれしい。自分で買うのはどうしてもグラフィック系のソフトに偏ってしまうから、そうじゃないものを使うのは面白いです。InDesignもマスターしたいなあ。かなり機械音痴な私にとって新しいソフトは実のところ恐怖だったりするのですが、使えるようになるとすごく楽しいです。もっとパソコンを使いこなせるようになりたいものです。

『日月両世界旅行記』を読了。感想はまた明日にでも。疲れているのか、今日はほとんど一日中寝て過ごしました。何も出来なかった…。やらないといけないことたくさんあるのに。明日中に片付けれるかしら。


2月6日

結局今日も寝てましたよ。ああもうダメだ…。しかもこれだけゴロゴロしていても疲れがちっとも取れないのです。参る。

『日月両世界旅行記』の感想。この本は「月の諸国諸帝国」「太陽の諸国諸帝国」の二編が収録されている。月光ルナティック派としては「月の諸国諸帝国」の方に惹かれるかと読む前は思っていたのだが、圧倒的に面白かったのは「太陽〜」の方だった。「月〜」はかつて科学史を学んでいた私にとって懐かしい名前がたくさん出てきていたし宇宙論的観点から見れば面白いのかもしれないが、話しとしてはあまり惹かれなかった。それに比べて「太陽〜」の面白いこと。解説も充実していて、大変よい本だと思う。そういえばこの本の翻訳者である赤木昭三氏の訳でフォントネルの『世界の複数性についての対話』を読んだ。またこのあたりのジャンルの本も読み進めていきたい。

ユートピアという概念はとても好きだ。結局ユートピアは馬鹿馬鹿しくて、そしてグロテスクだったりするのだが、そこが面白い。ユートピア小説もつまらないものが多くて「つまらない」と思いつつそれでも読んでしまう。一体なぜなのだろう。そもそもこのサイトの名前がニュー・アトランティスだ。別にベーコンのあの本が好きというわけでもないのに、なんで私はこの名前を持ち出してきたのだろうとたまに自分でも不思議になる。まあ一種のヒラメキなのだが、このネーミングとあとは足穂のエピグラフでサイトの基本方針が決まったように思う。『日月両世界旅行記』読了後、なぜだか無性にケプラーのソムニウムを読みたくなった。今度図書館から借りてこよう。


2月8日

和田忠彦『声、意味ではなく』(平凡社)を読了。よきブッキッシュの世界。この本の中で言及されている作品で読みたくなったものが多い。そして読んだことのある作品もそれなりに。私にとっては翻訳論というよりは書物航海における導き手といった位置付けか。


2月9日

ふと読み直したくなって、本棚から堀江敏幸訳のジャック・レダ『パリの廃墟』を取り出した。2月下旬には堀江敏幸の新刊が出る。単行本発売を心待ちにし、当日書店に飛んでいく人なんて今は堀江敏幸しかいない。私はこの人が好きなのだ。それはもうベタ惚れ。あとは前々から読もうと思っていた『ヴァールブルク学派』を借りてきて少しずつ目を通している。忙しくても、本だけは読んでいたいと思う。

鉱物図鑑の更新のため、引用文献を集める作業を少しずつ進めている。ある程度引用が集まったら鉱物の撮影をしてさらに編集作業に取りかかる予定。更新はまだまだ先になるだろうけど、ほんのちょっと進み出すことができた。あとは切手とか写真とか、このあたりにもぼちぼち取りかかりたい。あちこち淀んでいて、我がサイトながら嫌になってしまう。こまめな手入れ、こまめな更新ができればいいのだけどそれが本当に難しい。曇って錆びついて、それでも捨てることができなくて、どうにかしたいと思うのだ。


2月11日

忙しくて、やりたいこととやらなければならないことのバランスが取れない。

ジャック・レダ『パリの廃墟』(みすず書房)を読了。名前だけしか知らない都市の断片。生活。視線。パリ。廃墟。文章は濃密だが、本全体としての形はあやふやで、どこか靄を掴むような読後感がある。一度通り過ぎた後また戻って手に取りたくなるような、そんな本だと思う。

Plastic TreeのPV集『二次元ヲルゴール』がDVDで再販され、それを購入し繰り返し飽きもせずに眺めている。切れ切れの悪夢のような「割れた窓」、どこか捩じれている不思議な「絶望の丘」、チェコのパペットムーヴィーのような大傑作「トレモロ」。どろりとした化粧をした太朗さんや他のメンバーが醸し出している雰囲気は今とは違うもので、見ていて面白い。天幕の中で演じられる奇妙な人形劇。きれいなもの、不思議なもの、捩じれたものが好き。


2月12日

長野まゆみ『鉱石倶楽部』(文春文庫)を購入。単行本を所有しているが、カバー写真の結晶の美しさにやられてあっさり文庫も購入。この本は大変気に入っているので、カバーも中身もきれいなデザインで文庫化されて本当にうれしい。文庫化にあたり「砂糖菓子屋とある菓子職人のひとりごと」が加筆されているが、これにはさほど惹かれなかった。添えられている写真はとてもいいとは思うのだけど。10年前に書かれたもともとの「鉱石倶楽部」のテキストの方が面白いし魅力的。鉱物の世界は美しい。その片鱗を味わえるこの虚実取り混ぜた不思議な本を、ぜひ一冊本棚にどうぞ。


2月13日

連休最終日はブラブラお買い物。まずはラフォーレのジェーンへ立ち寄り、春物をあれこれ物色。かわいいお洋服がいっぱいでぽわわん。春は明るい色を着たいなあ。黒とか紺とかばかり買わないようにしないと。気に入ったものを引き取ることができて、ほくほくしながらお店を後にしました。この春はピンクに惹かれています。今期のジェーンのピンクはちょっと渋めでローズ寄りの色合いなので、私でも着れそうな感じでついふらふら手に取ってしまいます。パステルピンクとかは似合わないのよね…。くすんだ色の方が圧倒的にしっくりくる。

次は東京駅の大丸へ。ここには大好きなヴィタメールが。ここのザッハトルテが好物です。ケーキは木箱入りで、この箱は小物入れとして我が家では再利用されています。ザッハトルテの他には新作のチョコレートも購入。コンビニチョコも好きですが、一粒二粒でお腹いっぱいになる高級チョコも幸せな気分になれるので買うのが楽しいです。今度はコニャック入りのチョコを買いにこよう。

大丸ミュージアムでは英国ドールハウス展を見ました。緻密な小宇宙が形成されているドールハウスを眺めるのは好きです。それがさらに英国のドールハウスとあって勇んで出かけました。予想を裏切らない作品が多くて大満足。目の保養。うっとり。勢い余って売店でドールハウス用の小物を購入してしまいました。手持ちの雑貨と組み合わせて今度写真でも撮ろうかなと思っています。小さくてきれいなものをたくさん集めているのです。ちいさなものが手元にあると、それだけでうれしくなるのです。

帰りは湯島でパキスタンカレー。辛くておいしい。あんまり辛いのを食べると胃が荒れるのだけど、それでもやめられない辛党な私です。キムチも止まらなくなる。前に一度気持ち悪くなるほどカクテキを食べまくったことがある。馬鹿じゃないだろうか…。

こんな感じの日曜日でした。この三連休はとても充実していました。楽しいことばかりでした。これを糧に、月曜からまた頑張らなければ。


2月15日

ちょっと取り込んでいます。まだ週はじめなのに、早くも疲れ気味…。これではいかん。というわけで今日は早めに寝ます。『ヴァールブルク学派』を読了。一番面白く読んだのが村上陽一郎のフランセス・イエイツに関する文章というのはどうなんだろう。そういえばイエイツの経歴に関してはいままであまり知らなかったなあ。科学史に凝っていた頃、彼女の本を何冊か読んだことはあるのだけど。

 

 

 

 

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