1月6日

改めまして、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。みなさまにとっても2005年がよき一年となりますように。

札幌帰省日記は最後だけ少し加筆して一つのファイルにまとめました。こちらからどうぞ。本当に食べてばかりです、我ながら。1月は学校の課題・試験で師走並みのバタバタぶりですが、少しずつ通常モードに戻していきたいと思っています。放り出しているコンテンツも更新したいです。

東京に戻ってくる飛行機の中で金井美恵子の『噂の娘』を読んでいました。まだ3分の1くらいしか読んでいないけど、すごく好みです。一気に読むのが勿体ない。感想はとりあえず読み終わってから。

少女感性に溢れた小説を片手に眺める空港の滑走路はブルーにグリーン・レモンイエローの誘導灯が光る。稲垣足穂、もしくは茂田真理子の『タルホ/未来派』の世界。私の中には少年世界と少女世界がある。どちらか一つでは成り立たない。どちらが欠けてもいけない。この両方が、私の感性のベースにある。自分の好きなもの・空想したものをWEB空間の中で形にすること、これが私のささやかな趣味になってから随分時間が流れた。でも取り出せるものはほんの一部でしかなくて。全然追いつかなくて、それがもどかしくて。少しでも形にできるように、目に見えるものとして残せるように、今年も自分の中にある混沌とした海と向き合っていきたいと思う。


1月8日

森薫『エマ』を2巻まで読みました。メイドと上流階級の子息の身分違いの恋の物語なのですが、19世紀ヴィクトリア朝好きにはたまらない話しです。明日続きを買ってこなければ。エマ、エマ!

『噂の娘』に影響されたわけではないのですが、美容院へ出かけて髪を切りました(この小説の舞台は美容院。女の世界)。それだけでよせばいいのに、カラーまでしてしまったわたくし。実はカラーリングは25年生きてきて初めての体験。これまでずっと黒髪だったのさ。初めてだったからやたら色が抜けたのか、自分が想像していたのより2段階くらい明るい茶髪になってしまって呆然。鏡を見て「いやー、私って茶髪にするだけでこんなにケバくて下品になるんだ」と我ながら感心してしまうほどひどい有様です。かなりギャルくさい。立て続けにカラーリングするのはまずいと思うので二ヶ月ほど我慢して、その後ダークブラウンに染め直します。自分は黒髪もしくは濃い茶色ぐらいが限度のようです。そういえば服も彩度高いもの似合わないのですよね。濃い色じゃないとダメみたい。なんてわりと冷静に書いていますが、内心は激しく似合わない髪の色にまさに…orz状態です。とほほ。周囲からも「似合わない」だの「どこのギャルですか」と散々な言われようで凹んでます。こんなはずじゃなかったのに…。


1月9日

『エマ』、4巻まで買ってきて読みました。自分でもちょっとおかしいのではないかと思うほどはまっています。ああ、私はこれでヴィクトリア朝&メイドというさらなる萌えを手に入れてますます変な方向へいっちゃうのだろうなあ。メイドはともかく、この漫画に書き込まれている当時の風俗が楽しいです。岡野史佳『ハッピー・トーク』もヴィクトリア朝ロンドンだったけど、絵柄のせいかリアルな感じではなかったので個人的には『エマ』の方がいいです。エマの余波か、アンティーク熱が再び上昇中。お部屋を改造したくなってしまいました。でも今の部屋、和室なんです。西洋骨董家具を入れても釣り合わないのです(その前に本がありすぎて家具なんて入れるスペースは皆無ですが)。当分引っ越す予定はないし、でも部屋のインテリアは変えたいし、どうしましょ。

あとは犬上すくね『ういういdays』、あずまきよひこ『よつばと』、樹なつみ『OZ 完全収録版』などを読みました。『OZ』は懐かしすぎる…。多少古くさいところはあるけど、今読んでも本当に面白い漫画です。樹なつみは『花咲ける青少年』と『OZ』の時代が一番好きです。『八雲立つ』は初期の段階で脱落したし、現在連載中の新作は全く読んでないし。『獣王星』のしょぼいラストに至っては自分の中でなかったことにしているし。札幌にいた時の反動か、現在オタモード全開です。


1月10日

今日図書館からシェイクスピア『テンペスト』とコナン・ドイル『緋色の研究』を借りてきた。さっそくイギリス文学に走っている。全く私はわかりやすい人だ。『緋色の研究』を読む前に、先日購入したドイル傑作集2の『北極星号の船長』を読まねばならない。まだこの本は最初の短編「大空の恐怖」を読んだだけだが、これがたまらなくよかった。発見された謎めいた手記、飛行機、パイロット、そして上空で目撃した美しく、そして恐ろしい光景。あの場面はおぞましいが、しかしそれを遥かに上回るほど繊細で美しく、ここの描写を何度も読み直してしまった程気に入っている。いろいろ影響を受けそうだ。そもそもこの話しはベースが飛行機というだけで私のツボを直撃している。相変わらず私は飛行機モノに弱い。


1月11日

木曜締切のレポートがあるので資料を床に散らかして黙々とPCに向かう日々。そんな忙しいまっただなか、どうやらiBookが壊れた模様。「どうしてパソコンって見計らったように忙しい時に壊れてくれるのだろう」と思わず拳を握りしめ怒りでわなわな震える私。レポートはiBookで書いていたのだが、小さなモニタを見ていて頭痛がしてきたのでiMacで書くためにファイルを転送した直後に壊れたのでレポート自体は無事なのが不幸中の幸い。しかしiBookの中には書きかけのプラのライブレポが…(大切なのはそんなものかという突っ込みはなしで)。現在iBookがどういう症状なのかというと、全く起動しない。今まで二回ほどモニタの接続部分が壊れて画面が真っ暗という症状で修理に出したことがあるが、今回は起動音すらしない。時間があればネットで調べてどうにかできないものかあがいてみたいところだが、生憎今はそんな暇はない。現在のiBookはサブノートなので壊れても致命的なダメージは受けないが、イライラするし使えないのが不便であることには変わりない。全く、頭痛薬を飲みつつレポートを書いている私に対する仕打ちはこれか。バカヤロー!

とりあえずレポートを仕上げて、それから対策を考えるなりサポートセンターに電話するなりしなければと思う。修理費は痛いが、複数PC使いに慣れてしまうと稼働機がiMacだけというのではとてもじゃないが心配でやっていられない。勉強でも趣味でも交遊関係でもPCに依存している自分がよくわかる。ああ、某C社の「xxxx D」(一応伏せてみる)を買おうと思っていたお金は修理費と外付けHD(今回の件でやっぱり必要だと痛感)になってしまうのか。せつない。全部は消えないだろうけど、修理費を差し引いたらとてもじゃないけどアレを買う分には足りないだろう。せっかく思い切って買おうと思っていたところだったのに。というわけで現在の私はとても荒んでいます。爆音でユニコーンかけちゃうほど荒んでます。♪この悲しみをどうすりゃいいの 誰が僕を救ってくれるの♪「大迷惑」、懐かしいな…。ユニコーン大好きだ。なんてなごんでいる場合じゃない。本当にどうしよう。正にこの世は大迷惑〜。


1月12日

昨日はiBookのことでだいぶイライラしていましたが、一晩寝たら諦めがつきました。こうなっちゃったものは仕方がないさ。気を取り直してレポートに集中することにします。

シェイクスピア『テンペスト』(ちくま文庫)を読了。久しぶりに戯曲を読んだものだからこの形式に慣れなくて、非常に読みにくかった。今年はまた戯曲を読んだり演劇に通ったりしたいものです。この本を読んで、今更ながら池澤夏樹の「骨は珊瑚、眼は真珠」がテンペストの引用だということに気付いた。小説の中に書いてあったのかもしれないが(本棚を見てみたが文庫が見当たらないので確認できない)、何ぶん読んだのが随分昔なので忘れていたか気にも留めず読み飛ばしていたに違いない。こちらもそのうち読み直さなければ。


1月13日

12日以来、通っているサイトのほとんどでiPod shuffleとMac miniに触れられているような気がします(笑)。まあ、そんな私も萌え萌えの一人ですが…。iPod持ってるからshuffleは別に必要ないけど、メモリスティックとして使えるしなあと思っちゃうアホがここに一人。でも今の私は貧乏なので、とりあえず緊急用として別の安いメモリスティックを買うつもりです。Mac miniはもうホント欲しい…。何に使うのかと言われても困るけど。レポートを書き上げてから対策をしてみたので、とりあえずiBookは起動するようになりました。ただ相変わらず不安定なことには変わりないし、こんなお手頃価格なら買っちゃってもいいよなと思えるところが恐ろしい。思わずC社のアレではなくMac miniに投資したくなりましたが我慢我慢…。 でもiBookが本格的に壊れたらMac miniを買いそうな気がします。本当はG5欲しいけど、そこまでお金貯めるのは無理だろうし。それに比べてMac miniのなんてかわいいお値段。 文句言ってるけど、やっぱりMacが大好きなのよね。根っからのマカーなのよね。そう思った一日。Appleに踊らされています。


1月15日

昨日もライブ、今日もライブ。楽しいのだけど、体力なし人間だからかなりつらい(どちらもスタンディング形式)。14日が終わった時点ですでにヘロヘロ。おまけに今日はこの天気。風邪をひかないように暖かい格好をして出かけなければ入場の時に凍えてしまいそう。というわけでライブだろうが防寒第一の服装で出かけるつもりです。先日3割引きで買ったガブのパンツをおろそうかなあ。生地がしっかりしているからあたたかだし、今日みたいな天気にぴったりかも。ところで今日から世の中はセンター試験なのですね。自分の受験は遥か彼方の昔となってしまったけど、こんな冬の日はふと当時のことを思い出します。

うっかり書き忘れていたのだけど、金井美恵子『噂の娘』を読了しました。素晴らしい。今までも金井美恵子は好きだったし本もちらほら読んでいたのだけど、この本で決定的にはまったような気がします。『噂の娘』は記憶と感覚の本だと思う。執拗なまでに少女感覚に溢れた細部のディテールが書き込まれているのだけどそれは人を圧迫するものではなく、むしろ虫眼鏡を目に当てて世界を見ているような心地よい目眩がする。この感覚、私は大好き。夏になった頃、もう一度この本を読み直します。

 

 

 

 

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