7月18日

最近ずっとメールが滞っていて本当に申し訳ないです。ついでに日記も。現実世界ではただでさえ引きこもりな私、今までネットを通じた交流が私の細々とした人間関係だったのにネット界でも引きこもりになってる現在はとっても寂しい状況です。7月下旬になったら一息つけそうなので、その時にまとめてメールを返信いたします。本当にすみません!現在修羅場の真っ最中でプチパニックです。あわわわわ。

この日記とは別にメモとして使える日記帳みたいなのがないかなと探しているのですが、今は軒並みBlog形式が増殖してますねえ。別にBlogが嫌ってわけじゃないけど、本当にくだらないことしか書かないからコメントもトラックバック機能も全然いらないし。CGIは自由に設置できないしなあ。悩む。今さらなんですがFireworksを見直しています。ドロー系ソフトとしては明らかにイラレの方がいいわけですが、Webサイトのコンテンツのインターフェイスを作る場合は断然Fireworksが楽ですね。ドロー系のソフトが全く使えなかったから持て余していたのですが、いざ覚えるとこれは便利だと最近よく立ち上げて遊んでいます。今後Fireworksの活躍の機会が増えそうです。

そういえば青山ブックセンター倒産には驚きました。日常的に利用する本屋ではないのでこう具体的な寂しさとかはないのですが、このニュースは結構ショックでした。


7月20日

昨日御茶の水の丸善の前を通りかかったら洋書のバーゲンをやっていて、何気なく眺めていたらアメリカの古いサーカスのポスターをまとめた本を見つけたので資料として購入しました。タイトルは「AMERICAN CIRCUS POSTERS IN FULL COLOR」。そのまんまですな。値段も1000円と安かったし、サーカス資料が欲しいと思っていたところだったのでグッドタイミングでした。この本を眺めて自分なりのサーカスのイメージを作り上げていきたいと思っています。この本はこの本で悪くないのですが、私の好みからすればアメリカのポスターは全体的にイマイチなんですよね。個人的にはドイツとか東欧とか、やっぱりヨーロッパのものが好きなんです。ヨーロッパのサーカスの資料も探さなきゃ。


7月22日

最近ちょっと気力が回復してきたかも…。回復するのはよいのですが、元気になった理由というのが前期の授業が終わったからなような気がします。当分学校行かなくていい、やったーという私の深層心理が露骨に現れているようです。この夏はライブの予定が数回入っているし、適度に息抜きしながら頑張って這い上がっていきたいと思っています。横浜も行きますよ、ふふふ。

現在吉野朔実の『ジュリエットの卵』を読んでいます。2・3巻が見つけられなくて話しを読み切っていないので、感想は全部読んでからでも。

新たに仕込んでも大丈夫かなという量の在庫になってきたので、また石鹸作りを再開します。オイルは山ほどあるし、どれを使ってどうブレンドして作ろうかなと頭を悩ませている時がとても楽しいです。ようやく石鹸作りのコツやオイルの性質がわかってきたので、オリジナルレシピにも挑戦してみるつもりです。今日はとりあえず米ぬか石鹸を仕込みます。


7月23日

久しぶりにまともに本を読みました。本が読めるようになったのは回復してきている証拠。この調子でメールも書けるようになりたいな。展覧会が気になって情報誌をチェックしたりと少しずつ自分の中にエネルギーが出てきているのを感じます。

柏木博『日用品の文化誌』(岩波新書)を読了。私たちの生活に溶け込みほとんど意識されることなく使われているツールに改めて注目し、その背景を探る。この視点が面白い。広く浅くな内容ではあるが楽しく読めた。


7月24日

iPod miniが日本でも発売され、随分話題になっているようですね。私はつい最近iPod(20GB)を買ったのですが(正確に言うと同居人の持ち物です)、この時iPod mini発売まで待とうか多少迷いました。でもiPod miniって容量が4GBと値段の割に容量が少ないのに不安を感じて結局iPodにしたのです。今はまだ本格的に手持ちのCDをMP3化する作業は行っていなくてよく聴くのをちょこちょこ読み込んでいる程度なのですが、先程チェックしてみたらもう2GB使っていたので、やっぱりiPodにしてよかったなと思いました。miniの容量はあっという間に埋めてしまいそう。これから本格的に音源をMP3化したら、どのくらい容量使うんだろうな。一度MP3に慣れてしまうと、もうMDには戻れません。CDをパソコンにセットするだけで後は勝手にやってくれるので、図書館から借りてきたCDも楽々取り込めます。ラベル作ったりMDを整理したりといった面倒な作業が大嫌いな私はiPodを大変重宝しています。最近はMP3プレイヤーの競争が激化しているようで、いろいろな商品が発売されていてチェックするのが楽しいです。

今日はこれから某イベントを見るために出かけてきます。真夏のお台場はつらいですわ…。


7月25日

漆原友紀「岬でバスを降りたひと」
アフタヌーンで『蟲師』 を連載中の漆原友紀の読み切り短編「岬でバスを降りたひと」を読んだ。予想以上にこれがよかったので、メモ程度だが感想を残しておくことにする。

舞台は岬を巡るバスが二時間に一本通るような、そんなとある田舎。さまざまな人がバスを降り、岬へ向かう。ある人は観光のため、ある人は死にゆくために。予告を見てほのぼのストーリーなのだろうなと勝手に予想していた私はこれが自殺の名所、そして死の問題を取り扱った漫画であることに驚いた。「バスに乗らなかった人たちは 崖の下で見つかった ここは そういう場所だった」。導入の部分であまりにさりげなくこう書かれていて、一瞬この文章が何を意味しているのかがわからなかった。自殺が主題にはなっているが重く深刻にではなく、あくまでもさりげなく描かれている。この話しの舞台は現代で蟲師の世界とは異なるが、やはり漆原友紀ならではの感覚を感じた。例えばそれは幽霊というあやしき存在であったり、話しの途中に差し込まれている民話だったり、そして海の青やバスの音が感じられる風景描写だったり。彼女の持つある意味懐かしい感覚がきちんと現代的な物語にまとめられていて、ストーリーテラーとしての力量を見た気がした。余韻を持ったラストまで、よく出来た短編だと思う。私は『蟲師』が非常に好きなのだが最近はややマンネリというかネタ切れを感じていた。そんな状況のなか、こうしたよい短編を読むことができてとてもうれしかった。夏の気配を感じさせる、心をさり気なく撫でていく軽さのある重い話し。私はこういうのが好き。きれいな海。青い海。死にゆく人が行き着く岬。心を繋ぎ止め、バスに乗って帰って行くもいる。そんな死と生のあやうい世界。この物語の舞台は陸と海の境界で、そしてそこは生と死の境界でもあり、この人は本当に境界が好きなんだなと思った。蟲や幽霊など異形なものがさりげなく存在できるような、そんな境界が曖昧な世界を創るのがとても上手い。私も境界が好き。あやうくて、不安定で、でもそこはとてもきれい。

9月22日にこの短編を収録した作品集『フィラメント』が発売されます。志摩冬青名義で出された作品も収録されるとか。私は『バイオ・ルミネッセンス』を持っているけれど、この短編がとても気に入ったので『フィラメント』も買うつもりです。みなさまも興味がありましたらぜひどうぞ。

現在のアフタヌーンで特に気に入っているのは蟲師の他には『おおきく振りかぶって』(野球漫画だから内容的には興味ないはずなのに、すっかり好きになってしまった)と『くまがくる』(猫田先生がラブリー)です。汚れたヲタ漫画も読んでますけどね、好きなのはこういう系統かな。


7月26日

SWEET EXTRA 2004
7月24日、SWEET EXTRA 2004を見るためにZEPP TOKYOまで出かけてきました。目的はプラだったのですが、ラクリマもよかったです。プラに関しては会場を盛り上げてくれたし、イベントながら「プラネタリウム」を演奏してくれたし(私はこの曲が大好きなのでうれしかった)、とても満足しています。プラはライブレポを、他はメモ程度ですが感想を書いておきましたので興味がありましたらこちらからどうぞ(長いので別ファイルにわけました)。プラしか目的がないから遅れて行こうかと思ったのですが、チケ代が勿体ないと思い直して最初から参戦。疲れた…。終わった頃は足がパンパンでふらふらしながら家に帰ってきました。

それにしても私は言いたい。激しく自分に言いたい。こんなもん書いてる暇があったら勉強しろよ、と。


7月27日

学校が休みになった途端大学図書館に入り浸っている私は天の邪鬼です。学期中は寄りつくことがなかったのに…。夏休み中で人が少ないから落ち着くし、そこそこクーラーも効いているから快適だし、最近はよく入り浸ってます。休暇中はいつもより貸し出し冊数が増えるのもうれしい。今日は今さらながらボードリヤールなんかを読んでいました。古典です。

王立科学博物館シリーズの第二弾が発売され、さっそくコンビニで買い占めてきました。第二展示場[黒のフロンティア]です。私は食玩には手を出さない人なのに、王立科学博物館にだけはすっかり踊らされています。6個購入してダブったものはあるけど、とりあえず「星都」「孤島」「遊星」「異形」は揃いました。今回はちゃんとコンプリートめざして頑張りたいです。


7月28日

現在リチャード・M・ストールマン著『フリーソフトウェアと自由な社会』を読んでいます。この本は『コンピュータの名著・古典100冊』を読んだ時から気になっていました。空き時間を利用してちょこちょこ読み進めています。王立科学博物館を2個購入して一つは「銀河」、もう一つはダブリでした。毎日頑張ってます。今日は合宿の打ち合わせに出かけたり石鹸を仕込んでみたり(ベースオイルにすり潰した乾燥パセリを加えてグリーンにしたもの。香りはラベンダーベース)、活発に動いていました。うん、だんだん元気になってきてる。メール、そろそろ書けそうな感じです。


7月30日

実家からアサヒメロンが届きました。北海道のメロンは夕張が有名だと思うけど、私は夕張メロンはちょっと柔らかすぎてアサヒの方が好き。ほどよい固さがあって、なおかつ甘くておいしい。スイカくらいなら自分で買うけど、高級メロンまでは手が届かないのでうれしかったです。この頃は八百屋へ行くとスイカにはじまり桃や葡萄など好きな果物がたくさん並んでいて心が弾みます。果物大好きです。

松宮秀治『ミュージアムの思想』(白水社)を読了。これはこれで悪くないけど、私がタイトルからイメージして期待していた内容とは違っていたかな。現代のミュージアムを論じるというよりは、西洋のコレクションや蒐集という行為を博物学や科学史、さらに帝国主義とからめて論じるという感じの内容。19世紀くらまでの思想史がメインで、まだミュージアムという概念が未分化の時代、むしろクンストカンマー(人工物蒐集室)やヴンダーカンマー(驚異物蒐集室)が話しの中心。

数年前の一時期ミュージアム関連に興味を持って少し本を読んだりしていたのだけど、その時はむしろ科学史・博物学的な関心から読んでいた。その後こちら方面が若干放棄ぎみになってミュージアムからも離れてしまったのだけど、最近はアーカイブ・データベース方面からのアプローチでまたミュージアムに対する関心が高まってきた。久しぶりにこのあたりの本を読んでいると懐かしいし、眠っていた頭の中の回路がパチパチと再起動されていく感じがする。フランシス・イエイツなんかも久しぶりに読んでみようかな。データベースは情報関連での関心もあるし、むしろ強いのは自分の中の個人的興味かな。自分がものすごく「蒐集」する人間だし(コレクションは業みたいなもの)、脳内に図書館というかイメージマップを持っている人だし、身体感覚として情報の蓄積というのがものすごくリアルに感じられる。うーん、このあたりは上手く言葉で説明できないや。今年はCG関連を覚えるので精一杯っぽいけど、来年はきちんとプログラミングの勉強をしたいです。そのうちデータベースとかも構築してみたい。

それにしてもこの本、やたら翻訳調の文体がすごく気になりました。読んでいる途中で何度か「これは実は翻訳書じゃないのか?」って疑いましたもの。このあたりは好みなんだろうけど、私はちょっと読みにくかったです。


7月31日

『ジュリエットの卵』の2・3巻をようやく購入しました。一気に読んだのですが、とても好きな漫画でした。水(ミナト)と蛍(ホタル)という双子が中心のお話しで、私は昔からこういう近すぎる兄弟の話しが好きだったようです。思い出すだけで『ポーの一族』のエドガーとメリーベル然り、ジャン・コクトーの『恐るべき子供たち』のエリザベートとポール然り。小さな函庭の中の子供たちは純粋で未熟で愚かで、残酷な魅力を持って私の目に映りました。思春期の頃孤独だった私は間違った愛でも自分の分身なら愛せるのではと幾分勘違いしていたのではないかと思います。自分に近いものほど本当は愛してそして憎むのに、ねぇ。子供の王国、純粋すぎるその函庭はいつか壊れてしまう。卵はいつか割れてしまう。函庭の世界は、永遠には続かない。ああ、全然漫画の感想になっていない…。ともかく『ジュリエットの卵』はとても気に入りました。最後の名高い台詞「水 生命は 世界は ただそれだけで美しいのよ」は忘れられません。実は私、吉野朔実の漫画を読んだのは今回が初めてです。名前はとっくの昔から知っていたのに、何で今まで読まなかったのか不思議でしょうがない。ずっと機会を逃していたのかも。今さらだけど『少年は荒野をめざす』も読んでみようと思っています。

 

 

 

 

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