5月16日

ブローティガンの本が無事届いた。ついでにもう一冊、図書館で読んで欲しくなり、探していた本も到着。それは谷山由紀の『天夢航海』(ソノラマ文庫)。私にとって、とても大切な本。届いた本は帯つきで、薄いパラフィンにくるまれていた。本全体にどことなく大切に扱われていた感じがあり、それがうれしい。絶版で探しまわって手に入れた本だから、今度は私が大事にしよう。パラフィンを透かして、大きな満月を背景に屋根に腰掛け天夢界行きのチケットを手にして微笑んでいる少女が見える。月を横切る飛行船、少女の隣の猫。これは夢物語をちらつかせておきながら現実を突き付けてくる厳しい本なのだが、そこが好き。この本の感想はテキストとして残しておきたいから、そのうち読み直してみることにしよう。

大澤真幸『電子メディア論』を読了。勉強がはかどらない…。この無気力ぶりは何?五月病?


5月17日

久々にリンクを更新しました。本当は出版社や古書店のリンクもアップしようと思ったのですがこちらは間に合わなかったので、作業が終了次第更新する予定です。あとリンクのお知らせメールも明後日以降になるかと思います。現在大学の健康診断やら授業の振替のシンポジウムやらでかなり切羽詰まった状況で、メールまで手が回りません。もう少しお待ちくださいませ。リンクさせていただいた所は私のお気に入りのサイトばかりです。この繋がりが新たな航海、新たな出会いのきっかけになりますように。

戸田ツトムの『黄昏の記述』が安かったので思わず注文。最近ストレスなのか、久しぶりに本買いモードになっています。


5月19日

ジュール・ラフォルグの『聖母なる月のまねび』と多田不二『神秘の詩の世界』が届く。二冊+送料で900円程度だった。読みたい本やじっくり眺めたい写真集がたまっていく。今週はずっと張りつめて過ごさないといけないので、のんびり本を読めそうにない。武井武雄『本とその周辺』(中公文庫)を読了。最近、本に対する愛情が高まっている。


5月20日

台風が接近しているようで、嫌な天気が続きます。このまま梅雨に突入したらどうしましょう。天気もこんな感じで気が滅入るわ体は疲れているわで今日は学校から帰ってきたらぱったり倒れ込んで眠っていました。夜になってからゴソゴソ起き出しているのですが、全然すっきりしないなあ。最近体調がイマイチで困っています。

この前はじめて二層のレイヤー石鹸を作ってみました。手間は二倍ですが、このレイヤーはやっぱりかわいいです。作ったのはオートミールと蜂蜜の石鹸で、オレンジとベージュのあたたかい色の重なりがとてもきれい。どちらかというと肌が乾燥する時期用の石鹸かなという気もしますが、とりあえず熟成させて様子を見てみます。夏向きの石鹸も作っていて、椿油ベースでヨーグルトの入ったミントの香りの石鹸、これはかなり好きな感じで早く熟成が終わらないかなとわくわくしながら待っています。一昨日切り分けたばかりだから、使えるのは当分先です。じれったい。無農薬の米ぬかなんていうのも見つけて買ってきたので、今度はこれをオプションに入れてみようと思っています。和風石鹸もそのうち作ってみたいです。あずきや竹炭や米ぬか等でレイヤーを作ってもかわいいだろうな。こんな感じで部屋がにわかに石鹸工房と化しています。

蒸し暑いので冷たいお菓子が恋しくなりますが、最近我が家には桃林堂の和菓子がよく登場しています。私がというより同居人が夢中なのです。小さくてかわいい和菓子に目がない人で、「あれもかわいいこれもかわいい」と足繁く通っています。この季節だから、私は生水羊羹がお気に入りです。抹茶味が好き。このお店は近所で、家から歩いて5分くらいの距離にあります。当分谷中からは引っ越せそうにありません。


5月22日

ごく最近知って通い出したとあるサイトが閉鎖してしまいます。5年以上もコンスタントに更新を続けられていることやその素晴らしいレビューやテキストにいたく感動したばかりだったのに、ああこれを読めなくなってしまうのだと思うと残念でたまりません。ですが見方によれば、ギリギリ間に合ったと言えるかもしれません。すべてが消えてしまう前に読めてよかった。触れることができてよかった。芯の通ったレビュー、大好きでした。こんなところで呟いても言葉は届かないのだけど。

ジュール・ラフォルグ『聖母なる月のまねび』を読了。『ハチミツとクローバー』の6巻が発売されたのでこれを読んだのだけど、なんだか笑えなかったし楽しめなかった。うーむ、今後にやや不安。


5月23日

お知らせなのですが、少しの間日記を休止しようと思っています。完全に止めてしまうつもりではなく数日に一度くらいは呟きを書くと思うのですが、名目上は一旦休止ということにします。その方が例え更新が途切れたとしても言い訳できますからね。別にまあ何があったというわけではないのですが、多少疲れているということ、あとは内面的にいくつか変化があったので少し深海に潜ってそのあたりを探ってみようかということです。このあたりはグタグタ書いてもしょうがないと思うので、とりあえず自分の胸の内にしまっておきます。心理的に、ふと遠くへ行きたくなったという感じです。当分日記を更新しても読書日記的な内容ではないと思いますが、それでもよろしければたまに覗いてやってくださいませ。

花とゆめに連載中の「悩殺ジャンキー」という漫画がひそかにお気に入りです。新人の作品でまだコミックも出ていないのですが、夏頃には1巻が発売されるかな?最初の読み切りの時は好きじゃなくて「またモデルものか、しかも男が女装してモデルかよ」というあまりにありがちな内容にうんざりしたのですが、これが連載するうちに面白くなってきたのですよ。漫画全体に勢いがあっていいのと、ベタな展開だけど心理描写をきっちり見せているのに好感を持っています。今回はウミ(男だけど女装してモデルやってる。売れっ子)がナカ(笑顔が極悪の売れない少女モデル。一生懸命だがやや空回りぎみ)に対する自分の気持ちに気づくのですよねえ。ははは、かわいいわ。絵はまだ荒かったりするのですが、久しぶりにプッシュしたくなる新人さんが出てきてうれしいです。私はこういういかにもな内容の少女漫画を好きになることは珍しいのですが、今回ばかりはコミックも買って応援しようと思っています。


5月24日

日暮里の繊維街へ。お裁縫はまだできないけど、撮影をする時の背景に使用する布やハギレなんかが欲しいなと思ってふらっと出かけました。安いお店は平日なのに大混雑。布のカットのために並ぶのが大変だけど、それを差し引いても安さは魅力。ここも近所でよかった。とりあえず少し買ったのでこれで様子を見て、のちのちまた買い足していくつもり。久しぶりに部屋の中でおもちゃやガラクタ撮影でもしようかと思っています。

「世界が終わる日が休日ならいいな どこか どこか出かけよう そしたら遊園地で二人だけで遊ぼう まるでいつもと同じに」「世界が終わる日が休日ならいいな とても とても おだやかな やっぱり夕方は寂しくなるのかな? そこはいつもと同じで」(Plastic Tree「サンデー」)。今日はマンデーだけど、部屋ではずっとサンデー。


5月26日

最近とにかくだるくてだるくてやる気がないのですが、これは五月病なのでしょうか。五月病なら六月になればきれいさっぱり抜けていってくれるのでしょうか。

ブリキのおもちゃ、セルロイドの人形。小さなおもちゃはたくさんあるが、核となる人形が不在。被写体になるような少女人形を探究中。部屋には少しずつピエロが増えていっている。古いピエロ。年月を経たピエロ。いつも寂しそうに笑っているピエロ。古いプラスチックはどうしてああも味わいが出るものなのか。ベークライトやセルロイドの質感はたまらなく好き。


5月27日

今日学校から帰ってきたら、同居人が見なれぬ箱を抱えていました。一体何かと思ったらiPod。あれ、買ったの?私も買おうと思っていたのに…と文句を言ったら、どうやらバイト中暇すぎて英会話でも聴きながら作業したいから購入したとのこと。それ以外の時は貸してあげるというので、ありがたく使わせていただきます。でもやっぱり自分専用のにしたいので、そのうち同居人から買い取るつもりです。それはともかく、これからは20GBのiPodが外出のお供になるのでうれしいです。最近かなり音楽にはまっているのですよねえ。一時的に活字が読めなくなっているので、音刺激の方を楽しんでいます。


5月28日

部屋でぼちぼち写真撮影を行っているのですが、銀塩で撮っているので仮に公開することになったとしても当分先のことになりそうです。デジカメで撮ればいいのかもしれませんが、ライトが卓上蛍光灯しかないので色が大変悪くよい写真が撮れないのが困ります。加工するための元ネタとして割り切れば使えますが、「写真」というレベルではないのです。そうするとやっぱりモノクロ銀塩の方がよいのです。鮮やかな世界が一瞬にして光と影になってしまうその感覚が私はとても好きです。そろそろ現像関係に挑戦してもいい頃かもしれません。写真はしばらく公開できそうにないので、手抜きですがデジカメ画像をアップしました。こちらからどうぞ。


5月30日

写真を撮っているとマクロレンズが欲しくなります。今年中にマクロレンズと少女人形を手に入れるのが目標。少なくともどちらかは必ず。最近自分の中でサーカスがちょっとしたブームなので、何かよい資料がないかなと探しています。自分の本棚を見てみたらあったのは「htwi」のサーカス特集だけでした。もうちょっと資料が欲しいなあ。しかも今のじゃなく、古いサーカスの写真集などが見たいです。よい洋書はないものでしょうか。先日のピエロの別ショットをアップしましたのでどうぞ。


5月31日

『吉田一穂詩集』(岩波文庫)を読了。幾何学的に構成された、明晰で美しい詩空間。吉田一穂の詩はとても好きなのです。

 

 

 

 

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