トイカメラに興味を持ち始めた頃から、ホルガの噂は時々耳に入ってきました。「トイカメラのキング」、「欠点だらけの中国カメラ」、「いやあれはもうカメラとは呼べない・・」等々。カメラとしては失格なのに独特の味があって愛されているホルガ、これはぜひとも挑戦しなければと思っていました。
そしてよくやくホルガの購入。フラッシュのついていない120S、ついている120SFとあったのですが、私はフラッシュなしの方を買いました。フラッシュなしの方が安いというのもありましたし、どのみちロモなどでも使えるフラッシュを買うつもりだったのでそれをつけようと思っていました。
初めて手にしたホルガは値段に相応しくとても安っぽい造り。もう軽いです。持ちごたえが全然ない。そして開いた図を御覧になっていただけるとわかりますが「何これ?」というような構造。シャッターユニット、しょぼいです。シャッター切った時も「ぽちゅん」という感じで、最初は「これで写真が撮れてるのか」と激しく疑ってしまいました。(上の写真で前のめりになっているのは、フィルムが入っていなくて軽すぎて傾いてしまったからです。なんて情けない。そしてフラッシュをつけるとますます傾く。なんだか倒れそう。フラッシュの方がカメラより重く、そして値段も高いのです。)
あとは光漏れ。何せしっかりした金具もついていなく、後蓋をぱかっとはめてちゃちな押えで止めるだけです。そのままだと開いてしまいそうなので、撮影する時は黒テープで塞ぎ、さらに輪ゴムで止めています。実際に撮影しているホルガを見られるとちょっと恥ずかしいです。しかしこんなチープなカメラなのに、フラッシュは同調コードなしで使用できるのです。SMENA
8Mはコードが必要なのに。これはすごく謎。
こんなカメラではありますが、出来上がった写真はなかなかいいです。描写が甘いので、今のシャープな写真にはない仕上がりになります。私はモノクロフィルムを入れて使うのが好きです。光と影の柔らかい世界が楽しめます。相変わらず光漏れには泣かされているので、内部反射防止加工をしようと思っています。光漏れも上手く使うと素晴らしい写真になるのですが、私はまだこの光漏れを使いこなすことはできません。
ホルガの欠点はコストの高さでしょう。このカメラは35mmフィルムではなく120フィルム、つまりブローニーフィルムを使います。フィルム代はともかく、プリント代がすごくかかってしまうのです。今までは現像・プリントを頼んでかなり出費していたのですが、これからは現像だけを頼んで、ネガフィルムをスキャナで取り込むようにしてコスト削減を心掛けたいと思っています。最終的には自分で現像できるようになるのが目標。
使い方としてはフィルムをセットして、かわいい絵のついているで距離を合わせ、パチっと撮るだけです(このダイアルを回してどれだけ変わるのかは不明ですが・・)。軽いのでブレないように、しっかり腕を固定しましょう。慣れないうちはブローニーフィルムの扱いに戸惑うかと思いますが(私もそうでした)、何度か使うと慣れます。また最初は4×6フォーマットになっていますが、6×6に改造する人が多いようです。私もそうしてます。正方形フォーマットで写真が撮れるのもホルガの魅力だと思います。
使用フィルム:ブローニ、絞り:f8固定、焦点距離:1m 〜 ∞、 シャッター速度:1/100秒固定
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